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中田花奈は「経験」という武器とともに

 ブログ、モバメ、ダンス、アイドルにして強烈なオタク、知性的……。中田花奈のキャラクターを指し示す言葉は乃木坂46の他のメンバーと比べても非常に多い。これだけ挙げれば中田の魅力を語り尽くせるように思うかもしれないが、彼女の武器はそれだけではないのだ。

積み重ねで手にした武器

 注目すべきは、その能力のほとんどがアイドルになる以前、あるいはアイドルになった日から今日まで、日々の積み重ねによって確立されたものであるということだ。歌やダンスが高く評価されているメンバーが、数少ないチャンスで脚光を浴びることができるのも、こうした「地力」があってこそ。特に中田は、ほぼ毎日更新しているブログや、日に何通も送られてくるモバメから、まめな性格が伝わってくる。テレビ東京系『乃木坂って、どこ?』の「乃木坂頭脳王!」で見せた高い基礎学力は、決して一朝一夕では築くことのできない優れた「武器」だし、ニコニコ生放送のアイドル音楽番組『生のアイドルが好き』でMCを務めているのも、自身のアイドル好きが高じた結果だろう。

ひな壇に中田あり

 これまで乃木坂46以外のアイドルを研究してきた、あるいはひとりのファンとして乃木坂46を見てきたからなのか、中田の観察眼は群を抜いて優れている。昨夏、日本テレビ『NOGIBINGO!』の「ショージキ将棋」において伊藤万理華の発言を引き出し、今でも続くムーブメントを強く印象付けたのは我々ファンの記憶に深く刻まれているのではないかと思う。いわば告発によって笑いを取るかのようなスタイルは、乃木坂46のひな壇において唯一無二の存在感を放っている。機会さえあれば、全てのメンバーのエピソードトークに一言ツッコミを入れることも可能なのではないかと思わされるのだ。

 6th、7thシングル期間中に時折見られた斉藤優里とのコンビプレイを再び発揮することができれば、その優れた能力を一層輝かせることができるかもしれない。昨今の「乃木坂って、どこ?」はアンダーメンバーの出演機会が増えつつある。今こそが中田にとって大きなチャンスと捉えることもできるのではないだろうか。

乃木坂の原動力として

 先日のアンダーライブでは、メンバー全員が観客を煽ることを意識し、全力で拳を突き上げていた。特に中田のそれは、アイドルというより我々ファンのものに近かったように思う。中田はアイドルが好きだからこそ、ステージに対するこだわりには並々ならぬものがあり、その情熱と今まで培った観察眼、頭の回転の早さ、日々ブログを書き連ねることで培われた文章力がひとつになってある名言を生み出した。その名言とは、言うまでもなく「アイドルはパフォーマンスしてなんぼでしょ!まじで!」だ。アンダーライブの方向性をメンバーとファンに明確かつ情熱的に示した非常に優れたキャッチコピーだと思う。

 この言葉があったからこそ、ステージと客席の一体感がより強固なものになったとみても、決して大げさではないだろう。この大きな功績は、単なる偶然などではない。経験に裏付けされた「必然」だったのだ。

 残念ながら10thシングルの選抜には選ばれず、年始に立てた「選抜に入る」という目標は達成できそうにないが、9thシングルの活動には充実感を覚えていた。そしてそれは少なくとも我々ファンにはひしひしと伝わっている。中田にとって長いトンネルとなってしまった7thシングルの頃と比べると、乃木坂46を取り巻く状況は大きく変わった。そしてその原動力として、確かに中田は存在している。

 強力な呪文を使える魔法使いは多くいる。しかし、それを掛け合わせて使うことのできる者は決して多くはない。中田はアイドルとして、そういう高次元な戦い方ができる希有なメンバーなのだ。

筆者プロフィール

助六
音楽が大好きでバンドを組んだりしています。乃木坂は楽曲も大好きです。今のところ「他の星から」が一番です。ファン歴はそこまで長くないですが、皆さんと一緒に楽しめる記事を書けたらと思っています。

COMMENT

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. いつもあなたの記事には感心させられますね
    音楽雑誌が好きでよく読まれていたのだというのが解ります
    これからも楽しみにしています
    ありがとう

  2. かなりんフィーチャーありがとうございます。かなりん推しなので嬉しいです!

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