Nogizaka Journal

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乃木坂散歩道・第170回「気づいたら片想い Wiki2015」

 乃木坂46のデビュー3年目最初のシングル「気づいたら片想い」。これ以降の楽曲は、バースデーライブではすべて初披露となります。表題曲である「気づいたら片想い」だけは去年のバースデーライブでの披露も予想されていたのですが、タイトルの発表と、ミュージックビデオ撮影現場の模様を断片的に流すに留まりました。

 「ぐるぐるカーテン」から「バレッタ」までの『Wiki2015』は加筆という形でお届けしてきましたが、「気づいたら片想い」からはすべて書き下ろしになります。

 少し余談ですが、楽曲のイメージがアンダーライブにどうしても引っ張られています。思い返してみると、この一年は全体、もしくは選抜メンバーのライブよりも、アンダーライブの方が圧倒的に多かった印象があります。そういった側面もありますので、記事内容がアンダーライブ寄りになっていることを御了承ください。

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「気づいたら片想い」

 初披露は2014年3月2日の「バレッタ」発売記念個別握手会パシフィコ横浜会場でした。センターの西野七瀬さんが「乃木坂って、どこ?」(テレビ東京)で「もうやりたくない」と言っていた、トラックの荷台でのサプライズ披露です。

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運営スタッフブログ「『気づいたら片想い』サプライズ披露レポート」より。©乃木坂46LLC

 皆さんは『死』を意識する事はありますか? 『死にたい』という意味ではなくて、『生命における唯一絶対の真理は、必ず死ぬということ』という意味での『死』を意識する事ありますか?
 『死』を前にして、人間は平等です。どんな権力者でも、どんなお金持ちでも、どんなにかわいいアイドルでも、いつか必ず去る日が来ます。だけど、その『死』を意識した時、『生』の輝きに気がつきます。

 「気づいたら片想い」のMVで表現されている輝きは、間際の輝き。例えるなら『夕陽』。消えゆく命の儚さ、寂しさ。MVの中で西野七瀬さんが『最後の瞬間』に選んだのはステージに立つこと。
 『もしも自分が死んでしまったら』、そんな事を想像した時に、多分僕が思うこと、それは『忘れないで』という事。西野さんが『最後に選んだ瞬間』がステージだったのは、そんな『忘れないで』という気持ちの表現だったのかなと、そんなことを思っています。

https://www.youtube.com/watch?v=0hKhqaJNuWU

 このMVが公開されて書いた記事、乃木坂散歩道・第112回「『死』というフィルターを通して見る」。後輩の死を受けて書いた記事です。もうすぐ一年なんだなぁ。

 暗くし過ぎたので、全然関係ない話を。この記事は2月14日に書いています。

 「誕生日もクリスマスもバレンタインーも」
 「一人でも過ごせる強さを ようやく身につけたはず」

 皆さんは「気づいたら片想い」にどんな想い入れがありますか? 聞かせてください。

「生まれたままで」

https://www.youtube.com/watch?v=oa9ms7PoD2w

 この曲のイメージは『朝陽』です。「気づいたら片想い」とは真逆の輝きです。
 歌詞の中には「夕陽」、「燃え尽きた」、「鉄橋の真下」、「学校やめた」など、マイナスのイメージを与えるフレーズが並びますが、その程度の言葉では抑えられない輝きが隠れています。

「問題なのは あまりに長い 命の残り」

 これは『前途ある若さ』。置かれている状況がどんな状況なのかは明確にはつかめませんが、『前途ある若さ』があれば、恐れるものなど何もありません。

 そして、この曲への想い入れ。この8thシングルからアンダーライブが始まりました。今から振り返ってみると、この曲はアンダーライブの始まりとしてふさわしい楽曲なんだと気が付きました。まさに『朝陽』と形容するにピッタリの曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=p3SuWP_-yjg
『乃木坂46「生まれたままで」をファミコン風にやってみた』

 今回取り上げるファミコン風は「生まれたままで」。
 上記の通り、「生まれたままで」は『前途洋々たる若者』が描かれている曲で、MVもそのイメージが良く伝わってきます。ところがそれを『ファミコン風』で表現するとどうなるのか? そこにあるのはやはり『ノスタルジー』=『郷愁』。昔を思い出してしまうような、どちらかというと『夕焼け』を想い浮かべてしまうような曲に仕上がっています。
 『ファミコン風』にやってみた、というアプローチは、楽曲の別の側面を見せてくれる、その典型例とも言える『生まれたままで』です。

 皆さんは「生まれたままで」にどんな想い入れがありますか? 聞かせてください。

「ロマンスのスタート」

https://www.youtube.com/watch?v=u2By_OxF00w

 このコミカルなミュージックビデオ、「13日の金曜日」選抜バージョンという感じがしませんか? とにかく観ていて楽しいMVです。曲調も楽しい感じですし、なんと言っても、ライブにおいても楽しさしかありませんでした。
 「ロマンスのスタート」は「ガールズルール」のコールと同じ感じなんですね。アンダーライブ セカンド・シーズンFinalの時に気が付きました。

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運営スタッフブログ「乃木坂46『アンダーライブ セカンド・シーズンFINAL!』レポート」より。センターを務めた中元日芽香さん。©乃木坂46LLC

自転車で(ひめたん!)
追い掛けた(ひめたん!)
あのバスに引き(超絶カワイイ ひめたん!)

 バースデーライブでは『ななせ』?『なあちゃん』?どっちですか?

 皆さんは「ロマンスのスタート」にどんな想い入れがありますか? 聞かせてください。

「孤独兄弟」

https://www.youtube.com/watch?v=ewrGKW1r25A

 「孤独兄弟」は楽曲やMVへの印象よりも、ライブでこの曲をパフォーマンスするコンビへの想い入れが強いです。この一年で乃木坂にはたくさんの兄弟が増えました。

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運営スタッフブログ「乃木坂46『Merry X’mas Show 2014』レポート」より。©乃木坂46LLC
 本家、白石麻衣さんと橋本奈々未の「孤独兄弟」。

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運営スタッフブログ「乃木坂46アンダーライブ@六本木ブルーシアター&アイア シアター トーキョー レポート」より。©乃木坂46LLC 
 乃木坂トップクラスのパフォーマー、中田花奈さんと川村真洋さんの「ダンス兄弟」。

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運営スタッフブログ「『乃木坂46 アンダーライブ セカンド・シーズン』スペシャル公演 レポート」より。©乃木坂46LLC
 伊藤寧々さんと伊藤万理華さんの“伊藤ちゃんず”による「ちゃんず兄弟」。「そっちの伊藤、落ちろ!」のセリフに痺れます。

 今後、どんな兄弟が生まれるのでしょうね? 「乃木坂46の『の』」(文化放送)では、現在2人喋り企画が進行中ですが、そういう企画に選ばれる二人で「孤独兄弟」を歌えば面白いんだろうなって想像しちゃいます。
 『ズッキュンびーむ』兄弟……、いかん、いかん。顔がにやけてしまう。

 皆さんは「孤独兄弟」にどんな想い入れがありますか? 聞かせてください。

「ダンケシェーン」


生田絵梨花さんのブログ『福岡ダンケ!~don♪ 255』より。©乃木坂46LLC

 カップリング人気投票第10位!
 歌唱メンバーは生田絵梨花さん、生駒里奈さん、桜井玲香さん、西野七瀬さん、深川麻衣さん、堀未央奈さん、松村沙友理さん、若月佑美さんの8人です。

 この曲が10位に入った最大の要因は「乃木坂46SHOW!」(2014年11月1日放送 NHK BSプレミアム)ではないかと思っています。この放送では、元々メンバー考案のコールが存在する「ダンケシェーン」を、歌唱メンバー以外のメンバー全員でコールしました。そのメンバーたちの楽しげな姿に、ファンとしてもこの曲でコールをしたくなりました。
 完全にライブでの披露に特化した曲であろうというところで、今までの乃木坂に無いタイプの楽曲です。

 アンダーライブでは『2期生ダンケシェーン』もありました。フレッシュ感あふれる2期生の全力のパフォーマンスが映像化されないのは非常にもったいないことです。センターを務めた新内眞衣さんのブログから引用します。

そして! 2期生ダンケシェーン!

アンダーライブ3クール目にして初めてセンターで踊らさせていただきました。本当に1回1回大切にしていた曲。ソロパートもあったり大変だったけど、普段見られない景色を経験出来て嬉しかったです、、、

コールを送ってくれた皆さんもありがとうございました!

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©乃木坂46LLC

そして今回も2期生だけのパフォーマンスの場面を作って頂きありがとうございました。

新内眞衣さん公式ブログ「すきま風」より。

 上の写真は怪我で休演していた山崎怜奈さんが撮った写真です。だから、『2期生ダンケシェーン』。

 皆さんは「ダンケシェーン」にどんな想い入れがありますか? 聞かせてください。

「吐息のメソッド」

 ついにこの曲に来てしまった。

 正直、あまりに披露される機会がなさ過ぎて、想い入れがほとんどありません。メロディーも歌詞も頭に入ってきません。
 調べてみたところ、去年の神宮ライブで披露されているんですね。でも、やっぱり記憶にない、困った。

 僕は思うのです。確かに僕自身は「吐息のメソッド」に想い入れはありません。全ての楽曲を好きになれって言うのはなかなか難しい。でも、それならば全曲披露のバースデーライブの時、「吐息のメソッド」はどういう気持ちで聴いたらいんだろう? ただただ『ボーっと』聴くしかないのでしょうか? せっかくメンバーが記念のライブに向けて準備しているのに、そんな気持ちで聴きたくはありません。少しでも想い入れを持ちたい。でも、僕一人の力では難しい……。

 だから逆に聞いてみたいのです。この曲に想い入れがある方、この曲の素敵なところ、素敵なエピソード、どんな些細なことでも構いません。是非聞かせてください。お願いします。


「最後に」

 楽曲を振り返ってみる記事ではありますが、イベントと楽曲は切っても切れない関係です。去年のバースデーライブのわずか2日後、当時ビックリの出来事がありました。

乃木坂46生駒里奈、AKB48兼任

SKE48松井玲奈、乃木坂46兼任

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運営スタッフブログ「8thシングル『気づいたら片想い』全国握手会@幕張メッセ レポート」より。©乃木坂46LLC

 あれからもうすぐ一年なんですね。徐々にですけど、兼任の状況が見え始めてきました。でも、正直言って僕にはまだ『兼任』の明確なイメージがわかりません。松井玲奈さんが凄いのはわかります。きっとSKE48でも凄い方なんでしょう。乃木坂メンバーに交じってのライブでは経験の差を見せつけられるような圧倒的な存在感がありますから。でも、いかんせんライブ出演の頻度が少ない。松井さんが兼任したことで、乃木坂にどう化学反応が起きたのか? あるいは起きるのか? 僕にはまだはっきりとは伝わっていません。

 生駒里奈さんも同様です。僕は『乃木ヲタ』なのでAKBの生駒さんまでは知りません。生駒さんがAKBと『兼任』することで、生駒さんが、そして乃木坂がどう変わったのか? どんな化学変化が起きたのか? あるいは起きているのか? 僕にははっきりとはわかりません。

 ただ、絶対何か変わってきていると思います。その片鱗だけでもバースデーライブで見られたらいいなと思っています。

 “僕個人の考え”としては、二人の兼任はもう少し継続していただいて、ファンにわかりやすい形で、『兼任』の効果を示してもらえたらなと思っています。『兼任』に関しては現時点で肯定も否定もなく、でも、松井さん、生駒さんをもっと知りたいなという気持ちは強く持っています。

筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENT

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  1. 乃木坂46というグループに他グループのメンバーが居並び、あろうことか乃木坂46の名でシングル作品を発表している。そこが根本から歪んでいる。
    兼任を受け入れたことでグループのアイデンティティは崩され、その単位が何を意味するのかも有耶無耶になった。

    選抜制度の閉塞感は抱えつつも、横アリまでの’’上り坂感’’は、素晴らしい楽曲群にも支えられ、気のせいではなかったように思う。本当に残念。

  2. 生まれたままではアンダーの境遇と重なるところがあるような気がして個人的に思い入れのある曲です

    ここで兼任に触れられるとは思いませんでした
    一年経ってもよく判らないのに興味があるというのは筆者さんは兼任に肯定的なのではないですか?
    正直なところ筆者さんは乃木坂の格差を問題視されているように感じていたので今回の見解は驚きました

  3. 8枚目って個人的には思い入れがありすぎる時。 去年の今頃からしばらく、年度末の忙しい中なのによくぞこんだけ乃木に入れ込めたなって、今となっては思う。
    気持ちの振れ幅が大きかったよね。 
    代々木を知らない、武道館しか知らないボクには、「感動の横アリ」だった。その2日後の大組閣。その日の夜のおに魂で、乃木マスの後にカリカリくんとシャリシャリくんが選んだ曲は「感動の横アリ」の大きな比重を占めた、涙ころだった。 この頃から、ちゃんずの青春にひきこまれていったな。でも意外と孤独兄弟のパフォーマンスは忘れてた。 せっかくの演出だけど、ちゃんずの世界とは違ったのかも。
    兼任反対の署名とかあったよね。書いた書いた。 確かに生駒にはもっとちゃんと成果を形にして欲しい。松井さんはもういいのでは?
    怒りが諦めになりかけた頃に8thが発売になった。「史上最強のアンダー」ってコトバを使って、みさみさを慰めたくてコメントしたのは、TopYellの記事で彼女がその単語を使うよりもずっと前。 でもボクは、乃木坂史上でも、アイドル史上でもなく、歴史上の2番手や2軍、黒子、リザーブ、スペア、その類ものすべての中で最高という意味で使った。メンバーが悔し涙を流した幕張に大感激したっけね。そのギャップは、半年かかって埋まったね。
    生まれたままで。 咄嗟や自由の彼方が生まれた今となっては忘れ去られがちだが、実はミスチルっぽいこの曲、チャレンジするアンダーの心意気がいっぱいに詰まった名曲だと思う。まりかって逸材に気づかされたのも、このMVの底抜けのセンター属性と、乃木坂の4人の不器用な演技だった。

  4. このシングルにはとにかく色々と泣かされました。
    まず1つが乃木どこのマカオバンジージャンプ。これを飛ぶ西野の姿に感動しました。これをきっかけにこの曲に興味を持ち、
    次が、この片思いのPV。まさかアイドルの曲のPVで泣かされるなんて…。何よりもこのストーリーと西野が良く合っている。正直センターなんて誰が来ても変わらないと思っていましたが、西野だからこそ表現出来る曲だと思います。
    最後はジャケット撮影の裏話です。まさか涙の裏側にねねころの卒業につながっているなんて…。事実が知って、また涙がほろり…。
    アンダーライブが始まったのもここからなんですよね。

    色々と私を感動させてくれたシングルです。

    兼任については今でも否定派です。新しい刺激は必要だと思いますが、乃木坂のためというなら別の方法もあったのでは?と思います。
    松井の為に当たり前のように選抜枠を空ける事も意味がわからないし、生駒についても生駒一人の力にずっと頼るのもどうかと思います。
    一年経ち、やはり目に見える結果が出ていない時点で失敗だと思います。

  5. 吐息のメソッドは、単純に良い曲だと思いますよ。
    好みの話になりますが、楽曲としての出来は乃木坂の中でも上位だと思います。
    あの歌詞と、軽やかなメロディーは他に無いくらい良いですよ。
    実際は、ミュージックビデオも無いので私も全然聴いていませんでしたが、神宮で聴いて衝撃を受けました。野外だったのも良かったのかも。もの凄い透明感がありました。今でも良く聴いています。
    目立たない曲なのでライブでも披露されにくいですから、西武ドームで聴くのが今から楽しみです。
    曲自体が響かないのであれば、なかなか思い入れを持って貰うのは難しいです。

  6. 吐息のメソッドを生で聴いたのは神宮の時でしたね
    ライブも中盤で辺りが暗くなってきた頃にメンバーが上品に着物を装って登場し、この曲を披露されてたのを覚えています。

    まるで日本舞踊のようなダンスに清涼感のある曲調、そして和装が合わさってとても乃木坂の色を感じるパフォーマンスであると思いました。

    それにしても時が経つのは早いですね。マカオバンジーから一年経ってたなんて…

  7. 「ロマンスのスタート」春らしい軽快な感じで個人的にはこちらを表題曲にして欲しかったです。
    あと、兼任制度は反対ですね。公式ライバルとは何だったのか?と思うし、メンバー自らもAKBとはイメージが違う旨をコメントしていたのにそれはないでしょと言う気持ちは代わりないです。「乃木坂の成長のため」といわれてもピンとこない。ブレている路線、アイドル、プロとしての自覚のないメンバーを見ると?がつきます。
    これから乃木坂48化がよりエスカレートすると予想しますが、勘弁して欲しい。

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