『失恋』を描くドキュメンタリー映画~『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』を観て~

乃木坂46の4年ぶりとなるドキュメンタリー映画第2作『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』は、「アイドルのドキュメンタリー映画」だった前作『悲しみの忘れ方』との対比で言えば、「乃木坂46の映画」だと思った。すでにスター集団となり、さまざまな物語がファン以外の層にもある程度視覚化されている乃木坂46。そんな乃木坂46はおろか、アイドルをよく知らない岩下力監督は「仕事を断りたいとさえ思った」と語る。敢えてテーマを決めずカメラを回し始めた後で、映画として提示すべき物語をどこに見出したのか。