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見なきゃいけない、この恐怖―伊藤万理華主演・映画「アイズ」完成披露試写会レポート

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 5月28日(木)に東京・イオンシネマ板橋で行われた、映画「アイズ」の舞台挨拶・完成披露試写会へ行ってきました。今回は舞台挨拶が上映前だったこともあり、曖昧な部分もありますが、監督やキャストの皆さんの言葉を少しでもお伝えできればと思い筆を執らせていただきました。舞台挨拶でのコメントに関してはネタバレの要素を含みませんので、ぜひお読みになって、劇場へ足を運んでいただければ幸いです。

 舞台挨拶では、舞台下手から順に、監督の福田陽平さん、優恵(ゆえ)さん(小田美由紀役)、おぞねせいこさん(母・由布子役)、中川慶二さん(弟・翔太役)、伊藤万理華さん(主演・山本由佳里役)、山田太一さん(父・和弘役)、小林愛奈さん(白い服の少女役)、山田朱莉さん(同級生役・夢みるアドレセンス)、西 洋亮(ようすけ)さん(同級生役)、原作の鈴木光司さんの10人が登壇。スクリーン脇からの登場と思いきや、客席中段にある扉からの入場でした。

舞台挨拶

 イオンシネマで一番大きい8スクリーン(約550席)にて満員のなか行われた舞台挨拶は、福田監督と山田太一さんが中心になって盛り上げてくれて、終始和やかなムードとなりました。メモなど取っておらず、時系列に沿って紹介することが難しいため、印象に残った言葉を一人ひとり個別に紹介させていただきます。曖昧な点はご容赦ください。

■福田陽平監督(32)
開始早々、司会の方に、楽屋でかなり緊張していたことを暴露された福田監督。これだけの会場を満席にしたのは初めてと語り、「伊藤さんの素晴らしい才能を世に送り出すという使命を受けた感じがして怖かった」とプレッシャーがあったことを明かしました。本作の見どころについて聞かれて、伊藤万理華の「天才的な演技」と答えると、山田太一さんも、「僕もいろんな女優さんと共演してきたけれど、(万理華は)一切アイドルっていう感じがしなかった」と絶賛。役への姿勢を称賛していました。
今回の映像化に関しては、原作に忠実に、原作のファンの方たちにも「よくやったな」って言われるようにとの思いで取り組んだそう。
また、スタッフ、キャスト、一丸になって作り上げ、自信作となった本作を盛り上げて、「次の選抜で伊藤さんがセンターになれるように」と語り、観客を沸かせました。

■伊藤万理華(19)
撮影時のエピソードについて聞かれて、弟役の中川慶二くんとの話を紹介。「せっかく弟になったので、仲良くなりたい」と思いつつも、最初はお互い人見知りしてしまったそう。「今日会ったら手を振ってくれて、涙が出そうになった」。
また、満員の観客を前に、「握手会で、ファンの人が『俺、ホラー苦手なんだよね』って皆言っていて。でも、『大丈夫だから見てね』って言い続けて。今日これだけの人が集まったので、次の舞台挨拶も大丈夫だと思います」。
今作が初主演ですが、「主演という感じが全然しなかった」そう。監督らがその演技を絶賛する一方で、不安から仕事のことで初めてお母さんに泣きついてしまったことを明かし、まわりの支えでやり切れたと振り返りました。
また、「アイズ」を通じて演技への楽しさが出てきたので、もっと自分の演技を見てほしいと語りました。
最後に舞台挨拶の締めの一言を促されると、「皆さん、この映画、20回観に来てください」と言って、場を和ませて舞台挨拶を終えました。

■小林愛奈さん(12)
「白塗りが楽しかったです(?)」。山田太一さん「撮影の時から、身長が10cm(?)も伸びたんだよ」、司会の方「素敵な女性になられましたね」。

■山田朱莉さん(19)
「ホラーが苦手な自分がホラー映画に出るなんて、びっくり。良い経験になりました」。また、「私もお化けになってるのかな?」と期待を促すコメント。

■優恵さん、おぞねせいこさん
どちらのコメントだったか忘れてしまいましたが、「1人が10人、(10人が)100人と、広めていってもらえたら」とコメント。

■中川慶二さん(6)
言葉が見つからないのか、緊張しているのか、ちょっと間が出来てしまって、司会の方が「監督の愚痴でもいいですよ」と促すと、「監督が『よーい、スタート!』って言ってる姿が面白かったです」とコメントして、会場を和ませてくれました。

■西 洋亮さん(26)
万理華たちと同じ高校生役を演じた遠藤さん、「実は26歳なんです」と明かして笑いを誘いました。山田太一さん「ウケて良かったな!」。万理華たちとは少し年が離れているのですが、撮影の時に見つけた焼き鳥屋さんで焼き鳥を買って、同級生役3人で一緒に食べた時に放課後のような雰囲気が感じられて、これなら大丈夫と思ったそう。

■鈴木光司さん(58)
「リング」「らせん」「仄暗い水の底から」などの名作ホラー小説を生み出した鈴木さん。客席の奥を指差して、「今日は貞子を連れて来ました。あそこの方で見てるんじゃないですか?」、貞子は登場せず、「最近井戸から出てこないから、クサっちゃったかな」。映画に関しては脚本を絶賛。劇中にもカメオ出演という形であるシーンに出演しており、「初めて演出をつけてもらった」と嬉しそうに語りました。それに対して福田監督「アップで、超スローで使ってますから」。どのシーンで登場するのか、ぜひ注目してみてください。

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入り口に飾ってあったお花

映画の感想

 本作はホラー映画を謳っているため、ホラーが苦手な私は少々身構えて臨んだのですが、終わってみればホラーよりもサスペンスの要素が強かった印象があります。もちろん、視覚、聴覚に訴えるホラー特有の演出は少なからずあるのですが、それは分かりやすい上澄みとして存在するだけで、根底にはヒューマンドラマがあり、そうした恐怖とは別の角度から訴えかけるテーマが深層にある気がしてなりません。

 特筆すべきは、やはり伊藤万理華の演技です。以前から、こと演技に関してはほうぼうから高い評価を受けている万理華ですが、本作でもその期待を裏切らない好演を見せ、喜怒哀楽さまざまな表情を披露しています。スクリーンに、アイドル・伊藤万理華はいません。まだそれほど経験を積んでいませんから、気になる部分も見受けられましたが、福田監督や山田太一さんが絶賛されていたのも納得。ご覧いただければあながち誇張ではないということがお分かりいただけるかと思います。山田太一さん、中川慶二くんも良い感じに雰囲気を演出していました。

 再びストーリーの話に戻りますが、こちらもこれまでの乃木坂46主演のホラー映画作品の中では一番といっていい完成度でした。公開前なので詳細な言及は避けますが、ストーリーの端々に出てくる伏線の数々が、クライマックスに向けて一気に帰結していく様は、爽快感を覚えたのも束の間、一転してハラハラとさせられました。一度見て、反芻して、二度、三度と見たくなる作品です。

 これだけ話に入り込めたのも、キャスト、脚本、ひいては「アイズ」のチームが上手く噛み合ったからではないかと思っています。どちらか一方でも欠けていたら、ここまで面白くはならないでしょう。女優・伊藤万理華の主演デビューに相応しい作品になったのではないでしょうか。

 最後に、乃木坂46メンバーの主演作品としてはおそらく本作が最大規模でのお披露目だったと思うのですが、改めて10館そこそこで終わっていい作品ではないことを実感しました。明日の公開日から早速舞台挨拶キャンペーンが始まりますから、劇場に行ける方はぜひ早めに行っていただいて、勢いづけていただきたいと思います。この作品を劇場で観ないのはもったいないですよ。

 本日6月5日(金)22時よりニコニコ生放送での最速上映会(有料)が予定されていますので、劇場に行けない人もこちらでチェックしてみてください。タイムシフト予約をしておけば、6月30日(火)までの期間中に好きなタイミングで視聴できます。「20回」とまではいきませんが、繰り返し観たくなる作品であることは間違いありません。

関連映画「アイズ」公式サイト

関連乃木坂46・伊藤万理華がお台場のお化け屋敷から生中継 /映画「アイズ」公開直前SP – ニコニコ生放送(5日21時から生配信)
関連ホラー映画『アイズ』世界最速本編上映会 – ニコニコ生放送(5日22時から生配信)

予告映像

関連アイズ – 作品 – Yahoo!映画

https://twitter.com/eyes_horror/status/603897653622022144

※登壇者の紹介に一部誤りがありました。遠藤耕介さんとしていたコメントは、正しくは冒頭にて紹介した西洋亮さんのものです。遠藤さんは今回出席しておりません。お詫びして訂正します。

筆者プロフィール

管狐
乃木坂46に関する情報発信の場として、2012年に当サイトを開設・運営。ライターとしてはビジネス・エンタメ・スポーツを中心に寄稿も。ご依頼はコンタクトの専用フォームよりお問い合わせください。情報提供・取材案内もお待ちしております。

COMMENT

  • Comments ( 5 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 遠藤さんじゃなくって、西さんですよ。
    遠藤さんはシュッとしたイケメンさんのほうですが、残念ながら試写会にはご都合が合わずお越しいただけませんでした。

  2. 28日行きました。
    怖かったっていうより、最後は悲しかったな。
    あと19回見なきゃ。

  3. 今日(6/6 9:45)イオンシネマ板橋にて鑑賞

    まさか、後半うるっとさせられるとは!
    すごくネタバレしたい作品ですよね。

    退場時に万理華が手の届くところを通ってあがりました!
    監督とおとうさんとグータッチしました。

    観て良かったと思った人は拡散しましょう。
    乃木坂ファン以外の人の観てもらいたい映画。
    胸を張ってオススメできる映画だと思います。

  4. 6月6日の9:45の回に拝見しました。

    大きなスクリーンに大写しのまりっかの表情が素晴らしかったです。

    ストーリーは、原作を読んでいったほうが良い意味で裏切られる展開であったと思います。

  5. 母親役のおぞねさんのコメントですね

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