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乃木坂46・9thシングルアンダーライブにおける最大の収穫

 8thシングルに続いて再び大盛況の内に幕を閉じた9thシングルアンダーライブ。参加した多くのメンバーが手応えを感じ、その充実ぶりをブログなどに綴っている。追加公演を含めた10公演を通じて、メンバーはもちろんのこと、我々ファンにとっても得るものが多かったと思う。では、9thシングルアンダーライブにおける「最大の収穫」とはどのようなものなのだろうか。

「こんなはずでは」と誰もが思う。

 センターの座を射止める者から、2期生まで、おそらく全てのメンバーが乃木坂46で中心メンバーとして活躍する姿を思い描いてオーディションを受け、見事に合格し、グループに加入したはずだ。しかし、抱いたイメージと現実とのギャップに悩まされたことのないメンバーはきっといないだろう。

 特にアンダーメンバーとしての活動歴が長いメンバーは、著しく活動の機会が制限された状態に長く置かれていただけに、こんな思いが頭をチラつくことも少なくなかったのではないだろうか。「こんなはずじゃなかった」と。ましてや10代、20代前半の女子である。3年という決して短くはない時間を振り返れば、こうした思いを抱いてしまうのは、アイドル以前にひとりの人間として仕方ないことのように思う。

この言葉が聞けて良かった。

 今回のアンダーライブを経て、ファンの間では「アンダーと選抜」を巡って様々な議論が繰り広げられたことと思う。確かに、選抜がメディアで奮闘し、少しづつ乃木坂46全体の人気が向上してきたからこそアンダーライブという新たな試みに繋がっているという側面は否定しようのない事実である。しかし、ようやく回ってきた、あるいは勝ち取ったチャンスを必死でモノにしようと奮闘したアンダーメンバーの思いは本物以外の何物でもない。今回、こうして本格的なワンマン公演を実現し成功を収めたのも、メンバー一丸となって得た賜物だ。

 今まで通りの乃木坂46であれば、アンダーメンバーの活動は非常に限定的なものであった訳だから、そもそもこういった議論は生まれて来ようがなかった。つまり、議論の行方は別として、こうした議論が交わされること自体が乃木坂46が新たなステージに入ったことの証明になるのではなかろうか。

 こうした事実は乃木坂46にとって非常に重要な収穫だと考えられるが、それよりも大切なことがある。そしてそれは畠中聖羅のブログに綴られた一言に集約される。

「乃木坂に入って良かったな」。

 自分が選んだ道だと言ってしまえばそれまでのこと。そして、全てのメンバーが今後歩んでいく道のりも穏やかなものではないだろう。それでも、一人のアイドルが決して楽ではなかった活動も含めて、「今」を肯定できたこと、そしてその気持ちを我々に伝えてくれたことこそが何よりも重要なことに思えてならない。この気持ちを、この感覚を忘れなければ、きっと何度でも立ち上がることができる。無論、全てのメンバーがそう思うことができたのかは定かではないが、少なくとも我々と同じように、今までとは明らかに違う流れをひしひしと感じているように思う。

 今回のアンダーライブで得た成功体験、そしてステージと客席の熱量を振り返り、彼女たちは何を思うのだろうか。いずれにせよ、アンダーライブという場が今後の乃木坂46にとってさらに重要になることは間違いないだろう。もう落選の悲しみに明け暮れて下ばかりを見ている暇はない。自らが光輝くための場所をようやく勝ち取ったのだから。そしてその輝きこそが、乃木坂46のさらなる飛躍に繋がるのだから。

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運営スタッフブログ「乃木坂46アンダーライブ@六本木ブルーシアター&アイア シアター トーキョー レポート」より ©乃木坂46LLC

筆者プロフィール

助六
音楽が大好きでバンドを組んだりしています。乃木坂は楽曲も大好きです。今のところ「他の星から」が一番です。ファン歴はそこまで長くないですが、皆さんと一緒に楽しめる記事を書けたらと思っています。

COMMENT

  • Comments ( 11 )
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  1. せいたんのブログ良すぎて涙が…

    運営はなんでアンダーライブをしようと思ったんだろう?

  2. 良い記事だ

  3. 運営というよりも、楽天が楽天チケットというあまりうまく行っていない事業の復活を掛けて、アンダーライブを後押ししているように思う。そのことが、のぎ天のクオリティの高さからもひしひしと伝わってくる。

  4. セカンドシーズン発表もあったアンダーライブだが、それ以後も続けてほしい
    同ライブがあれば以前のように、推しに選抜入りして欲しい強い気持ちが無い
    アンダーライブの評価は本ライブ超えしており、
    今後同ライブが確立すればもはや
    「宣伝の選抜、実力のアンダー」のような様相を呈すだろう
    今回の成功が、選抜の意味合いを変えてしまった
    乃木坂にとって大きな転換点だ

  5. 夢を抱いてアイドルになったのになかなかチャンスが回ってこない…。
    選抜メンバー、特に福神はほぼ固定されており、3列目だけをコロコロ入れ換え、あげくの果てにはブランクのあったメンバー、研究生を大抜擢する。
    そんな中、アンダーライブは良い試みだったと思う。アンダーメンバーのブログを読むと皆、試行錯誤して、団結し、素晴らしいライブを作り上げたことが分かる。
    中田さんの「アイドルはパフォーマンスしてなんぼでしょ!」という言葉が胸に響きました。
    乃木坂はグループ(特にテレビに出る選抜常連メンバー)としては、デビューからある程度注目されていて、恵まれていると思う。だからこそ、現実的には難しいだろうが、全メンバーにアンダーを経験して欲しい。
    決して恵まれていない環境の中で、苦悩しながら努力することで、感じること、見えてくることがあるはずだから。
    ももクロもPerfumeも下積みを経て成功した。あの桑田真澄さんもアメリカではマイナーリーグで結果を残して、メジャーに昇格した。

  6. いい記事ありがとうございます。

  7. 選抜の秋元真夏さんの7/25のブログにも注目ですね。

    アンダーライブの楽しさ・素晴らしさや充実度の感想のほかに

    「ライブの先輩でもあるアンダーと選抜が一緒にライブするのが真夏の全国ツアー」

    「アンダーメンバーに基準を合わせてアンダーと選抜がいっしょになったら

    パワーアップしてないといけません」と記されています。

    アンダーライブは、アンダーメンバーにとっての灯台の灯火になったんだと思います。

    今や固定化が進んでしまった選抜の現状で

    選抜よりはるかに少ない、たまに入る外仕事をひたすら待っている不健全な状況から

    自分達も企画などに参加して、その反応を目の前で感じることが出来るライブは

    アンダーのみならず、乃木坂全体の活性化と

    乃木坂を卒業した後の彼女達の芸能人生に計り知れない恩恵をもたらすものだと思います。

  8. 畠中さんの「乃木坂に入ってよかった」は本当に推しとして、嬉しかった!
    応援はしていても、今まで不遇でライブとかにも行きたいとは余り思いませんでした。
    ですが、楽天アンダーライブのあと、生き生きした様子でこれからの飛躍を前向きに語る彼女がいました。
    推しのそういった変化をみて、それじゃあ行ってみようと思うのがファン心理です!
    現場での彼女は、自分はアイドルらしくない…。選抜発表の度に自信をなくしていた彼女ではありませんでした。
    堂々とまさにその瞬間を輝くアイドルそのものでした!
    行ってよかった!自分が応援してきた彼女が輝いてる!
    そして、ブログでの「乃木坂に入ってよかった」です。
    なんだか、救われた気がしました。
    どんな事があっても応援する!その言葉はやはり、こういう報われる瞬間があってこそのものです!
    時間は過ぎてしまいましたが、まだまだ彼女達の輝ける時間はたくさん残っています!
    願わくば、すべてのファンとメンバーに、そういった時間が訪れて欲しいです!

    素晴らしい記事をありがとう(^o^ゞ

    • 自分は特にせいたん推しではないけれど
      せいたんブログ(タイトルがいつもの「せいたんなう」じゃなかった!)を読んで目が潤み
      あなたのこのコメントを読んでまた泣きました
      ありがとう

  9. アンダーライブに行ってからみんなのブログを見ると・・・なんかまた泣けてきた。。
    メンバーやスタッフの方達に感謝です!!夢と感動をありがとうーー!!

  10. これからはアンダーライブだけ応援しに行こうと思ってます。
    ポットでのごり押しがアンダーと呼ばれる彼女達の苦悩や努力を理解できないのは
    悲しい限りです。選抜にごり押しされているメンバーのアンダーライブ参加は余り
    うれしいものではありません。もっと申し訳なさそうに参加してなんぼやって思います。
    台無しにならなかっただけありがたく思ってます。勘違いしてもらうと困るのですが「おお~~が多いのでなくええ~~」が混じって大きな「音」になっただけですから。
    乃木坂は選抜でもっているのではなく落選していくメンバーの涙でもっているようでなりません。
    応援して応援し続けてオタク人生を送っておりますが、余りに長い苦悩はあきらめに変ってしまい
    実現叶うメンバーに目がうつります。
    今回のアンダーライブは推しの輝いた姿が嬉しくてただ嬉しくてなりません。
    この企画を考えたスッタフに遅すぎたけどよくやったと言いたい!

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