Nogizaka Journal

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メンバーを活かす職人~川後陽菜~

kawago140317
川後陽菜のブログ『誕生日は、。』より

 乃木坂46は良くも悪くも「受け身」で輝くことが多い。極端に言えば「究極のまな板の上の鯉」だ。優れた企画であることは言うまでもないが、個人PVがその最たる例だろう。優れたクリエイター達に「料理」されることで乃木坂46のメンバーは、時に我々ファンの想像を悠々と超える輝きを見せる。

 もちろん、一部のメンバーは受け身にならずに積極的に笑いを取りにいくことができる。彼女達はバラエティ番組では不可欠なメンバーと言っても差し支えはないだろう。「ひなぴょん」こと川後陽菜がその一人だ。

 では、川後が他のメンバーと比べてどこが優れているかと言えば、「他のメンバーを巻き込み、笑いに変えることができる」という点に尽きる。

 高山一実との「飴と鞭コンビ」など、選抜には選ばれないながらも、随所で現れる毒舌キャラが浸透しつつあった川後だが、まいみん(深川麻衣ファンの総称)の間で呼ばれていた深川のあだ名「聖母」をテレビで発言した頃からメキメキとその頭角を表しはじめ、公式サイトの配信番組「乃木坂って、ここ!★川後Pが決める!新ニックネーム!」編では衛藤美彩の「ビー玉ババア」をはじめ、メンバーも思わず爆笑する程の印象的なあだ名を量産した。

 そんな川後が開発したあだ名の中で最も優れているのは、2013年7月14日に放送された『乃木坂って、どこ?』第91回(テレビ東京系)で発言した「乃木坂さん」である。選抜メンバーとの格差、アンダーとしての不安や不満を、卑屈になりすぎない程度に一言で見事に言い表した。さらにこの日の川後は、番組史上類を見ない程の大暴れを見せ、バナナマンをして、「アンダー良いねえ!」と言わしめるだけの強烈なインパクトを残した。
 これ以降、『乃木坂って、どこ?』ではアンダーメンバーの出演が増えたが、川後の影響が少なからず存在していたのではないかと考えさせられる程の活躍ぶりだった。

 さらに着目したいのは、川後は「メンバーを貶めることなく持続的に使えるネタや関係性を、メンバーとファンに提供できる」という点だ。深川の「聖母」はもちろんのこと、中元日芽香を可愛らしくも的確にイジリ倒す様子は定期的に両者のブログで報告される。川後が中元の頬を引っ張り、中元が「あわあわ」とうろたえる、『そんなバカな・・・』のMVの名シーンはこの二人の関係性をアイデアにしたものかもしれない。2013年12月8日放送の『乃木坂って、どこ?』第113回、「乃木坂46大反省会!」で結成当初の樋口日奈の髪型をイジったエピソードで、当時アンダーメンバーだった樋口のチャンスを演出したのも記憶に新しい。公式ブログでも見せている、「川後P」の名に恥じない見事なプロデュース能力を見せつけた印象的なシーンだ。

 また、『NOGIBINGO!2』(日本テレビ)で見事な活躍ぶりを見せる永島聖羅が、「アイドル捨ててやってる」とまで言う、あの独自のキャラクターを演じるきっかけとなったのが、先述の「乃木坂って、ここ!」で川後に「必死系女子」と命名されたことだったと見るのは考え過ぎだろうか。これまでの乃木坂46は、選抜メンバーでなければ冠番組すら満足に出る事ができなかった(『NOGIBINGO!2』の放送終了で再びそうなることが予想される)。メンバーから口々に「黙っていれば可愛い」と言われる永島も、露出機会に恵まれないアンダーだからこそ、1クールしかない『NOGIBINGO!』で巡ってきた一回一回のチャンスに、文字通り「必死」で奮闘し、その姿に好感を持つファンも多いだろう。

 1月末から文化放送『乃木坂46の「の」』の5代目MCに抜擢された川後。進行にも徐々に慣れてきた。役割に徹する為に少し自分を抑えがちなところがあるが、その落ち着きぶりは、まだ16歳であるということを忘れさせる程だ。ラジオでさらに経験を積んだ川後が選抜の舞台に舞い戻り、大暴れしてくれる日が待ち遠しい。

 乃木坂46のメンバーとしての客観性、そして一人のアイドルファンとしての主観と先見性を持ち合わせた驚異の16歳、川後陽菜の活躍から目が離せない。

kawago140304
▲3月4日のブログ『陽菜祭り!』より

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川後陽菜公式プロフィール
川後陽菜 OFFICIAL BLOG
乃木坂って、ここ!新企画~第2弾~川後の新しいニックネームを考えよう!前半
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筆者プロフィール

助六
音楽が大好きでバンドを組んだりしています。乃木坂は楽曲も大好きです。今のところ「他の星から」が一番です。ファン歴はそこまで長くないですが、皆さんと一緒に楽しめる記事を書けたらと思っています。

COMMENT

  • Comments ( 9 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 永島が「黙っていれば可愛い」なら、川後Pはまさに「黙っていれば美人」
    あれでまだ16歳なのだから今後2.3年後はどうなるのか?身長もあるし。
    飛鳥は美少女と表現すると、川後は美女だろうな。ただ、まだ台本とアドリブが弱い。セルフプロデュースでは実力を発揮しているのだが。演出をやらせると良いのかもしれないですね。

  2. アンダーだからというのもかなり大きいと思う。選抜期間はあまり記憶に残ってないからね。選抜常連になれば自虐ネタも嫌味っぽく聞こえてくるしなかなか難しい世界だよ。

  3. 素晴らしい記事をありがとうございます
    (本人じゃないよ)

  4. 時期キャプテン候補やね!

  5. こういう記事隙です。私は川後Pが時々ブログにアップする写真(風景)が美しく好きです。コーディネイトした組写真も上手い。美的センス・企画力もあると思う。乃木ののMCの経験でどう成長するか楽しみです。

  6. 「乃木坂さん」は、乃木どこの2期生初登場回でバナナマンが発言したのを頂戴しただけなのでは。

    • ご指摘頂きありがとうございます。
      確かに「乃木坂さん」というフレーズは記事に示した回が初出というわけではありませんでした。以後誤りの無いよう気をつけます。申し訳ありませんでした。

      バナナマンのおふたりの発言を最良のタイミングで引用したという点で、優れた感覚をもっているということで今回はご理解頂けると幸いです。ご不満でしたら内容を訂正致しますので遠慮なくおっしゃって下さい。

      • 真摯な対応、痛み入ります。
        「乃木坂さん」発言は強く記憶に残っていましたので、出過ぎたことと思いつつ書き込みました。記事の修正を求める意図はありません。
        >バナナマンのおふたりの発言を最良のタイミングで引用したという点で、優れた感覚をもっている
        仰るとおりで、空気が読めて機転の利く娘だなと思います。
        今後も記事の更新楽しみにしております。

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