Nogizaka Journal

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乃木坂46真夏の全国ツアー2014地方公演アーカイブ

 いよいよ本日にせまった「乃木坂46 真夏の全国ツアー2014ファイナル・東京公演」。これまで大阪、福岡、宮城、愛知と行ってきた地方公演の概要、見どころを凝縮してお届けしたいと思う。本ツアーにファイナルだけ参加する方も、本稿を通じてこれまでの流れを掴んで貰えれば幸いだ。

*記事内の発言等は実際の出来事と異なる場合があります。また本ツアーの核心となる内容に触れておりますので、閲覧は自己判断でお願いします。

生田絵梨花誘拐事件

 代々木第一体育館で行われた初のアリーナ単独公演から一年、9thシングル「夏のFree&Easy」の体制で臨んだ、乃木坂46二度目の全国ツアー。開幕の地、大阪に集まったファンに向けて、開演と同時に、今夏のツアーのバックグラウンドストーリーとなるオープニング映像が上映された。

 8月某日。冠番組の「乃木坂って、どこ?」収録後、スタジオに残った生田絵梨花がマネージャー菊友氏から明日のスケジュールとお弁当(おにぎり2個とからあげ1個)の説明を受けていると、突如現れた覆面の二人組に誘拐されてしまう。目を覚ました生田の前に現れたのは、7thシングル「バレッタ」のミュージックビデオで少女たちを誘拐して剥製にし、芸術品として扱っていた地下組織のボス、マエストロ(手塚とおる)だった。

 最初、彼のことを思い出せずにいた生田は、「半沢直樹」「ルーズヴェルト・ゲーム」といった手塚氏出演のTBSドラマを挙げマエストロもそれに付き合っていたが、とうとうしびれを切らして「乃木坂46の10分あるミュージックビデオで5分も曲が始まらない、あの!」と、自ら正体を明かす。彼らの目的は、新センターの生田を誘拐し、乃木坂46に10thシングルを出させないこと。

 あくまでも乃木坂46に個人的な恨みはなく、ちょっと頼まれてプロの仕事としてやっていると語るマエストロ。若い生田を永遠にこのままにしておくのも可哀想なので、乃木坂46に与える試練をクリアすることができたなら、生田を解放してもいいと言う。かくして乃木坂46は、全国をまわりながら生田奪還を目指すのであった。

数々の試練、手下とメンバーの関係

 生田を縛る最新鋭の拘束装置(ベルト)には9つの青いランプが点いており、公演ごとに課した2つ(目)の試練をクリアした時、これを1つ解除する鍵が与えられる。これまでの試練は、「大縄跳び」「大玉転がし」「○×クイズ」「鉄球」の4種類で、各公演2つ目の試練は必ず「大玉転がし」を行ってきた。

 「大縄跳び」はメンバー全員で挑戦し、10回(15回)連続で跳べたらクリア。「○×クイズ」は選ばれたメンバー3人が1人ずつクイズに挑戦。答えを考えて○×の壁に飛び込み、正解ならマットに、不正解ならプールに落下。2人正解したらクリア。「鉄球」も基本は「○×クイズ」と同じルール。クイズに挑戦するメンバーはプールの前に立って、答えをフリップに書き、見事正解すれば解放、不正解なら背後から転がってきた鉄球(大玉)に押されてプールに落下する。「大玉転がし」は、曲のうちに大玉をスタンドで1周、アリーナで1周させてメインステージに運べたら成功(大阪初演のみアリーナ3周)。

 試練を任された手下(天の声)は、初めこそ、1つ目の試練をクリアしても鍵がもらえず文句を言うメンバーに「人生そんなに甘くないんだよ!」と説教したり、ガツガツと喋る生駒里奈に対して「生駒、黙れ!」と、悪者らしく横柄に振舞っていたが、公演を重ねるごとにメンバーとの関係性に変化が見えてくる。

 福岡では生駒からこんな暴露があった。「ちょっと小耳に挟んだんですけど、(悪者さんは)昨日の飛行機に乗り遅れたらしいですね」。それに対し「悪者だから困らせてやったんだ!」。宮城では松村沙友理から「お前、さっき牛タン4皿食べてたやろ!」と指摘されて、「違う、6皿だ! 食べられなかったスタッフもいたらしいぞ」と悪ぶる。地方ラストの愛知では、斉藤優里から「今日、名古屋に新幹線で来るときに(悪者を)見かけたんですよ。声はかけなかったんですけど」と言われて、「そういうときは声かけろよ~。寂しいだろ」と、ついに敵対関係が瓦解した(あるいはなかった)ような絡みを見せる。

 特に、生駒との関係が深まった様子だ。大阪、福岡と「黙れ!」と言われ続けてきたためか、宮城では以前に比べて大人しい生駒の姿があった。それを見かねた手下は「生駒、どうした。今日はずいぶん大人しいな」と声をかけ、生駒が「(あなたが)黙れって言うから……」と言うので「生駒、ごめん……」と謝ると、「もう、素直なんだからぁ!」と、メンバーからも突っ込まれるイチャイチャっぷりを見せつけた。これで完全に主従逆転した2人、他のメンバーも慣れてきて悪者をいじっていると、「俺をいじっていいのは生駒だけだ!」という発言まで飛び出した。

高山一実の寸劇

 生田が誘拐され騒然とするメンバーたち。そんな中、高山一実が名乗りをあげる。「いくちゃん(生田)にもしものことがあれば……、私がセンターやるよ!アメイジーング!」。このくだりは、公演を重ねるごとに奔放なものへと変わっていく。

 福岡の夜、「ぷるるるる(電話)。あ、秋元先生ですか? えっ、いくちゃんが帰ってこなかったら私がセンター!? ありがとうございます!」と小芝居をし、「そういうことみたい」と笑顔の高山。

 宮城では「先ほど仙台の方から、お便りが届きました。仙台にお住まいのかずみん大好きっ子さんより。『乃木坂46の皆さん、会場の皆さん、こんばんは。もし、いくちゃんが戻ってこなかったら、かずみんがセンターをやればいいと思います。』」という手紙を読んだ。

 愛知では「私は今、誘拐された生田さんが所属する乃木坂46のライブ会場に来ています」とリポーターに扮し、「お客さんに話を聞いてみましょう」と言って、今度はインタビューされる“高山”を演じる。そこでもやはり、「いくちゃんのことは本当に残念で不安で、悲しくて仕方ありません。戻ってこなかったときは私がセンターをやるので応援してください」と、アメイジングな発言。見事一人二役をこなしプリンシパルの成果を発揮した。

 東京ではどんな寸劇が繰り広げられるのか、繰り広げられないのか。注目である。

聖母のお祈りコーナー

 ツアー2ヵ所目の福岡公演で、「聖母」こと深川麻衣が、生田の無事を願うお祈りコーナーが誕生した。最初はスピリチュアルなBGMが流れ、膝をついて手を組み、「アーメン」と祈るのみだったが、ラストの愛知公演では祈りが届いたことを示す効果音まで追加された。

 特筆すべきは仙台の昼。マイペースにステージ真ん中に出てきた深川が「祈りましょう」と言って手を組むと、天窓が全開になり、聖母に後光がさす奇跡が起こった。どうやらこれは演出ではなく偶然起こったものらしい、という後日談が一層奇跡を演出することになる。

 本日もあるならば、生田の無事と晴天を願うものになるのかもしれない。

真夏さんのモノボケ

 本ツアーの見どころである「カゲム」のラスト、秋元真夏が登場し、持ってきた刀で敵、味方もろとも切り捨てていくシーンがある。初演こそ真面目に行われていたが、大阪2公演目からは様子が変わっていく。

 地方公演では2回目のMCで必ず、西野七瀬から秋元に話が振られ、大阪2公演目では「最近、睡眠にはまっているんですよ」「こんなに大きい抱き枕を愛用してます」という発言があった。一見、いつものあざとさ全開の発言のように思える。が、この公演の「カゲム」では刀を「抱き枕」に持ち替えた秋元が登場し、メンバーもろとも殴り倒していった。そう、事前のMCでの発言が秋元の武器の“伏線”になっているのだ。

 福岡の1公演目では、西野と秋元でこんなやり取りがあった。「真夏が朝から元気がないんですよ」と西野が振り、「それがね、抱き枕をぎゅーってしないと眠れないんだけど、空港で回収されちゃって」と落ち込んだ様子の秋元。「カゲム」で持ってきたのは、あのいびつな形をした「抱き枕」だ。2公演目では「お昼のケータリングで豚骨ラーメンを食べた」という話から薬味の話、そして博多万能ねぎの話になっていく。「カゲム」では「博多万能ねぎ」を両手に持った秋元が登場した。後のMCで、公演の合間に近くのスーパーで買ってきたことを明かした。

 宮城の1公演目、自らを歴女だと語る秋元は伊達政宗の名前を挙げ、血液型、騎馬鉄砲隊(ずっきゅん)など、自分と共通点があると語った。すると、「カゲム」で久方ぶりに刀を持って現れた秋元の目には伊達政宗のトレードマークである「眼帯」が。2公演目のMCではずっきゅん5連発を披露し、後に「機関銃」を持って登場。前振りのずっきゅんよろしく、薬師丸ひろ子(長澤まさみ)顔負けの乱れ撃ちをした後、「快、感っ!」と言って倒れた。

 愛知の1公演目では、白石麻衣と誕生日が同じという話題に。どうやら秋元の誕生日に一番にメールをくれたのは白石らしい。そんな白石に「今日はまいやんに私の大好きな物を持ってきました」とプレゼントを予告する秋元。そして、3度目の「抱き枕」を持って登場。後にネタ切れと語った。2公演目のMCでは名古屋名物の話題になり、「公演の合間にこっそり抜け出して、手羽先を買ってきました」と明かした。この公演での武器はやはり「手羽先」だった。

 この「カゲム」のラスト、生駒のセリフで落とすシーンも見どころの一つ。機関銃で撃たれたときには松田優作ばりの「なんじゃあこりゃぁあ!!」、手羽先で倒されたときには「こしょうが目にしみる!」など、秋元のボケにかけた発言をしている。

生田の脱走

 悪の組織に拘束されている生田だが、実は何度か脱走を試みている。各公演の終盤、メンバーが鍵をゲットして拘束具のランプが1つ消えたときだ。

 大阪1公演目、「トイレに行きたい」と言って手下に拘束を外させ、「うい~!」と腹パンで撃退して逃走。しかし、あと一歩のところで捕まり、再び拘束されてしまう。2公演目では、監視している手下が偶然、生田のファンであり、拘束を外してもらいサインをプレゼント。手下が喜んでいる隙に逃走も再び拘束される。

 こうして拘束されていたはずの生田だが、福岡公演の前日、都内で行われた「HTC Conference 2014」に生田の姿があった。なんらかの方法で脱出したらしい。福岡1公演目のオープニングでは、このイベント後に、生田、高山、松村が楽屋で談笑する模様が流れた。そこへ悪の手下が現れ、息を合わせたようにやられる高山たち。再び生田は誘拐されてしまう。
 1公演目では、暑いから外してほしいと頼み込み隙を見計らって逃走。再び捕まる。2公演目では西野七瀬推しの手下に「なあちゃんのサインを貰ってきてもらえませんか?」と頼まれ(生田のはいらないらしい)、交換条件に拘束を外してもらう。「いくちゃんびーむ」で撃退し逃走もやはり捕まる。

 仙台の1公演目、監視がおらず生田が一人きり。手を動かしていると、するするっと拘束具から外れてしまい、「まさかこれは外れんやろ~」と最新鋭の拘束ベルトに手をかけるとあっさり外れたので逃走。しかし捕まる。2公演目では生田のもとに電話がかかってくる。相手は生田の母で、ピアノのレッスンがあるので早く帰ってこいと言う。この時、生田の監禁場所が新木場であることが判明。

 愛知の1公演目、「ねえ、お兄さん。一緒に遊ぼう?」と手下を誘惑して拘束を解いてもらう時、手下が生田の膝元に拳銃を置いていた。それを手に取った生田は、「一人で遊んでな。バーン!」と、「バレッタ」のパロディを披露し逃走。もちろん捕まる。2公演目では「そこ。違う、そこ!」と言って、手下に足元の何かを探させてるうちにキックで撃退。拘束具を力づくで外して逃走も捕まる。

 このように、何らかの方法で逃走を試みては捕まるという展開が続いている。新木場にある基地にヘリコプターで連れて行かれた生田を、はたして無事、東京公演で救出できるのだろうか。

マエストロの恨み

 乃木坂46に個人的な恨みはないと言っていたマエストロだが、愛知公演ではそれを疑う発言があった。マエストロは各会場に中継がつながると「○○○にお集まりの皆さん」と決まった挨拶をしていたが、愛知ではやや様子が違った。

 「名古屋の皆さん盛り上がってますか?」「いぇー!」と会場を煽り、ノリノリのマエストロ。盛り上がるファンを「調子に乗るなよ!」と一喝。続けて「私は忘れないぞ。あの独創的で素晴らしい作品(『バレッタ』)を悪く言いやがって。ちょっと変わったことするとすぐ拒絶反応を示して、どうしてそれを嫌いって言うやつがいるかな。YouTubeのコメントを見たときのことを私は絶対に忘れないぞ。私はあの作品をカンヌに出してやるぞ、ベネチアでもいいぞ!」と恨み節。

次回予告

 本ツアーでは各公演の終盤に「エヴァンゲリオン」風の次回予告がある。声優はもちろん、本家でも予告を務めていた葛城ミサト役の三石琴乃さん。この予告自体に特別な意味はないと思われるが、雰囲気を盛り上げるのに一役買っていた。

 大阪1公演目では、地元出身で現センターの西野七瀬を取り上げ、「西野の躍動を見逃すな」。2公演目は松村沙友理で、「(生田の)親友、松村は状況を理解できないまま日々を過ごしていた。次回、松村の大阪魂に火が灯る」。

 福岡1公演目は桜井玲香、「キャプテンとして乃木坂を牽引する桜井は、募る苛立ちを抑えていた。このあと続く夜公演、キャプテン桜井のダンスに刮目せよ」。2公演目では秋元真夏、「鈍足と純情の*****。秋元は決戦の日を信じていた。福岡から仙台の地に鳴り響く銃声を聞き逃すな」。

 宮城1公演目は生駒里奈、「デュッセルドルフ生まれの生田と秋田生まれの生駒。生まれた場所の違う2人の距離がここ仙台で交わろうとしていた。待ち望んでいた仙台夜公演、生駒の魂に火が灯る」。2公演目は高山一実、「その優しさでメンバーからの信頼も厚い高山一実。メンバーが辛い時には高山が助け、高山が辛い時はメンバーが助け。乃木坂の夏の集大成、高山の優しさと情熱が会場を包む」。

 愛知1公演目は深川麻衣、「生田の無事を祈り続けるその姿はまさに聖母。乃木坂イチの聖母、深川麻衣。第二の故郷名古屋に最高の笑顔を残す」。2公演目は白石麻衣、「どこにでもいる普通の女の子だった。ただ彼女は乃木坂を一番愛している。その者の名は白石麻衣。見逃すな、今の乃木坂のすべてがここに」。

びーむの大盤振る舞い

 最後に、一つ触れておきたい。中元日芽香の必殺技「ひめたんびーむ」。汎用性の高さから他のメンバーが真似ているが、本ツアーでは手下やメンバーのムチャぶりによって、また多くのメンバーが「びーむ」を披露し、珍しいメンバーが披露する機会もあった。

 宮城では手下に「何かやれ」と振られた星野みなみが「みなみんびーむ」を披露(自分も被弾するというおまけ付き)。手下が、本家より反応が良かったというので、対抗する中元と2人同時のびーむも実現した。そして公演最後のMCで鈴木絢音がムチャぶりされると、恥ずかしがった鈴木は生駒を誘って2人で「きりたんぽびーむ」。

 他にも橋本奈々未の「ななみんびーむ」(影ナレ)、松井玲奈の「れなたんびーむ」(他にれなりんごパンチ、ずっきゅん)、高山の「かずみんびーむ」、桜井の「れかたんびーむ」、白石の「まいやんびーむ」などがあった。確認した以外にも、パフォーマンス中に多くのメンバーが披露したことだろう。

 もちろん本家も幾度と「ひめたんびーむ」を披露しており、手下にびーむが禁止された時にはもう一つの必殺技「ちゅーしちゃうぞ」を披露する場面もあった。東京公演の大観衆を前に「ひめたんびーむ」が披露されるのか注目だ。


 これら地方公演の流れを汲んでおけば、まず東京公演の展開についていけないことはないだろう。しかし、ファイナルとあって地方公演までと内容が変わることが予告されているため、どういった展開が待ち受けているかはわからない。その瞬間を、ぜひその目で確かめてもらいたい。

筆者プロフィール

管狐
乃木坂46に関する情報発信の場として、2012年に当サイトを開設・運営。ライターとしてはビジネス・エンタメ・スポーツを中心に寄稿も。ご依頼はコンタクトの専用フォームよりお問い合わせください。情報提供・取材案内もお待ちしております。

COMMENT

  • Comments ( 8 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. By むらむらくん

    楽しく読ませてもらいました。
    俺は、仙台ライブしか参加していないので
    各ライブの雰囲気が伝わってきました。
    神宮ライブの記事も書いてほしいです。
    宜しくお願いします。

  2. 神宮のセトリを見て二度と地方には行かないと思いました

  3. 地方公演と東京のファイナル公演の内容が違う事実をセトリ見るまで気づかないなんて。
    考えが甘過ぎますよ。

    • ですよね
      もう地方はやめときます
      今回乃木坂のライブ初だったんですけど勉強になりました

  4. ライブの楽しさに紛れて、ほとんど記憶がなくなってしまうので、
    まとめてくれると本当にありがたいです。
    神宮もよろしくお願いします。

  5. メンバーもセトリが一新されるって言ってましたね。

  6. 初めてバイトしたコンサート警備が、某人気ロックバンドで、連日セトリからMCまで一緒で、同じものを連日見て、ファンは楽しいのかなと思った記憶がある。

    名古屋の夜公演で、松井玲奈さんが土下座しようとする流れになり、会場と一体になって、ダチョウ倶楽部の私やります、どうぞどうぞの流れは楽しかったな。

  7. 来年は甲子園球場か?
    柳沢慎吾のネタでもやればいい。
    タタタタータ横浜♪タタタタータ横浜♪
    横浜対大阪桐蔭!
    冗談はさておき、首都圏以外でもライブ、やって欲しいね!

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