Nogizaka Journal

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乃木坂散歩道 第20回「温度差という副産物」

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 この特異な状況をどうしても記事に書きたい、そう勝手に一人意気込んでいます。

 乃木坂46の6thシングルの選抜メンバーが発表されたようです。「選抜が発表された」ということと、斉藤優里さんが選抜に入ったということだけが公式に発表されました。今回は、発表が4月8日の夜であったことが、明確に提示されています。毎回、何らかの形でサプライズがある選抜発表ですが、今回の発表方法も全く予期できないものでした。20日に京都での全国握手会で詳細が発表されるとのことですが、行かれる方は、是非、選抜発表の様子、会場の雰囲気などのレポートを、熱気を、発信してください。

 今回の選抜発表での注目点の一つは、選抜発表の日時が明確であるということです。以前、「位相の差」という記事を書かせていただきました。普段、僕たちファンは乃木坂のメンバーのしばらく後ろを歩いています。今、僕たちは5thシングルのイベントに参加していますが、メンバーはもう既に6thに向けて動き始めているわけですから、そう言えると思います。そして、今までの選抜発表は、後から考えれば、〇月〇日頃だったと推測するものでした。
 ところが、今回、ファンは結果はわからないものの、選抜発表があったことだけはわかっています。だから、若干ではありますが、メンバーと共に歩めている感覚はあります。これまでと比べて位相の差が小さいと思います。
 これは、今までにない経験が出来ていると思います、ファンもメンバーも。ただ、気になる事もあるのです。僕たちファンがメンバーと簡単に交流できる場の1つはブログです。毎日チェックしているメンバーのブログ、このブログの見方がどうしても変わってしまいます。選抜発表のあった8日夜以降から、メンバーは既に結果を知っていてブログを書いています。僕たちは、選抜発表があったことだけを知ってコメントを書きます。その温度差、僕はこの温度差が非常に特異な状況だと思います。

 この温度差が良いものなのか、悪いものなのか、どちらでもないのか。この記事では、「温度差」について考えてみたいと思います。

 元々温度差はあります。多分ですが、その温度差が一番小さかったのは、デビュー前の時期じゃないかと思います。その頃のブログを読むと、メンバーとファンの近さに驚きます。今はファンと乃木坂メンバーの間には、越えられない大きな川が流れています。それはメンバーのためには仕方がありません。人気が高まり、乃木坂に関わる人が増えれば、温度差が大きくなるのは仕方のない事です。
 ただ、今回の温度差は意図的に作られたものです。自然発生でもなければ、必要とされてのものでもありません。サプライズを期した選抜発表に伴う副産物です。8日以降、ブログへのコメントがしづらいです。どうしても、選抜発表を意識してしまいますから。そして、少なくとも20日までは、彼女たちのブログで、彼女たちの本心、心の叫びを聞くことは出来ません。籠城している相手を遠くから眺めているかのようで、少しさみしい気持ちです。

 さて、一方でこの温度差、100%不要のものでしょうか? そうとも思えません。選抜というシステムがあり、そこに否が応でも注目が集まる以上、何らかのサプライズがあったり、経営方針が関わってくるのは必要な事です。今回、メンバーへの選抜発表からファンへの発表までおよそ12日間。この間、大いに騒がれなければならないのです、それが運営側の狙いですから。大いに盛り上がって、時に炎上して、そして、京都全握での大盛況、それが、この6th選抜サプライズのシナリオではないでしょうか? 乃木坂46の活動はクラブ活動ではありません、商売です。大人の事情に彼女たちが巻き込まれるのを見たいわけではありませんが、大人の事情がうまくいかなければ、僕たちファンは彼女たちを応援し続けることができないのも事実です。
 この特異な状況、今後も避けては通れるとは思えません。それなら、運営側の思惑どおりに大いに議論してみませんか? 彼女たちは望んでいないかもしれませんが、今の時期どうしても注目される選抜について、メンバーのブログを読んで誰が選抜か予想しましょう。注目されている京都全握では、どんなサプライズが待っているか予想してみましょう。選抜16人+別ユニット、センターの変動、2期生のお披露目(+選抜入り)なんてこともあるかもしれませんよね。
 

 ここまで書いてみて、自分でも気が付きました、なんかつらい。
 選抜というシステム、そして、それに伴う温度差、これらは乃木坂に必要なものです。というか、コンセプトであり、ある意味聖域です。しかし、ファンにとってですら、かなしみであったり、痛みを伴います。メンバーにとってはどれほどのものなのでしょう? ただ、それでも、期待したいのです。そんな中に、真っ只中にいる彼女たちが前を向き歩きだすことを、素敵な笑顔を見せてくれることを、眩しく光り輝くことを。

 僕はこう考えます、温度差=試練、それはメンバーだけではなく、ファンにとっても。お互いちゃんと乗り越えた時、また、新しい世界が広がり始めるのでしょう。そう思って、メンバーのブログにもう一度向かい合いたいと思います。僕達が真っ先に、今の状況から逃げ出してはいけない。僕達も向かい合わなければ、たとえつらくても。

 14日のポートメッセなごやの個別握手会に行かれる皆さん、温度差を感じつつ、その試練に耐える彼女たちと向かい合ってきてください。その姿は美しいと思います、凛としていると思います。なんて声をかけていいのか、何を話せばいいのか、そうやって考えることが、僕たちの試練です。

筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENT

  • Comments ( 10 )
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  1. おはようございます。
    興味深い記事だと、朝から拝見していました。

    ゆったんの選抜入りが発表されてから、メンバーのブログに
    気になる記載は確かに散見できます。
    また、全く触れていないメンバーもいます。

    誰が選抜に相応しいという議論はファンの方のそれぞれの思い入れ、その説得力やグループでのヒエラルキーに想像を巡らせ、毎回興味深いです。

    私は単押しのメンバーがおり、現在は選抜です。
    推し始めてからは選抜にいる彼女しか知らないので、もし選抜落ちしたら…
    きっと本気で悲しみ、その日からは寂しい思いをするのだと思います。

    でもメンバーはもっと大きな差を感じているんだな、と改めて今回の記事を見て再認識しました。
    ブログという準双方向なツールがある今、ファンとしては日々のつながりをより大切にしたいです。

    今まで選ばれたことのないメンバー、もう可能性を見失いかけているメンバー。
    きっといると思うんですが、ある意味乃木坂46はデビュー時からの注目度でも他のアイドルグループよりも恵まれたグループという一面もあると思うので、大きな視野で自身の可能性を発見してほしいなと思いました。
    えらそうですね。朝からすいません。

  2. 自分も今度のポートメッセなごやで行われる、個別握手会に行く予定です。

    推しが選抜、又は八福神に入れればそりゃメチャクチャ嬉しいです。
    でも残念な結果なら結果で自分を思い見つめる時間ができると思います。(えらそうですんません。)

    そして、だからこそ支えてあげるのがファンのやるべきこと。

    握手会の時は「離れないから。どんな立ち位置でも支えるから。」そんなメッセージを言うつもりです。

  3. 大変興味深い記事ありがとうございます。

    気になる言葉をかいつまんで、好きなこと書かせていただきます。

    「温度差」  先週上京し、地元は冬に逆戻りで今日は朝から雪降ってます。
    来週又上京するんですけどね。東京は20℃以上あるんでしょうね。
    人間は恒温動物なので、肉体的には「温度差」には慣れます。
    「精神的」には別物なんでしょうけどね。

    「聖域」  今の私には一番気になる言葉で、乃木メンの聖域は確保されているんでしょうが・・・、TPPでは農業の聖域は確保されるんでしょうかね?

    「温度差=試練⇒壁」  こういう歌があります。
    「壁」は乗り越えるんじゃなくて、僕を強くするもの

  4. 確かにブログ開始当初は温度差なかったな

    握手会とかいけないファンはブログが唯一の交流の場ですから
    更新してくれると嬉しいですよね

  5. 良い記事ですね
    なんか泣けてきました

  6. 「乃木どこ(収録放送)」を選抜発表の場にしている限りは
    それに関する温度差を詰めるのは不可能でしょうね。

    いい温度差なら踊らされるのも楽しいと思いますが、
    今回もいつもと大差ない選抜になりそうで、それを思うと
    選抜発表に対する熱が冷めきってる人も多いと思うんですよね。。

    アンダーにも選抜ローテに組み込まれてるアンダーと選ばれないアンダーの
    格差があるし、選抜ローテのアンダーも思い出選抜だし。

    温度差で言うなら、メンバー・ファン間より、固定選抜メン・アンダーメン間の
    方が深刻な気がします。ポジティブに前を向いているメンバーがほとんど
    でしょうけど、内心はどうなのか。

    運営がオーディションでメンバーを選んだのに、その運営が選抜常連と
    アンダー常連の格差をつける。その不条理の方を目の当たりにしているほうが辛いです。

    今までにない変革(アンダーへの救い)があることを次の選抜発表で期待したいです。

  7. センター変動、二期生選抜入りを現場で発表されたら
    激怒する人もでるでしょうね
    大人の事情、思惑がファンの興を削ぐもの
    需要のないものの場合
    いったいそれをどう訴えればいいのか
    なんだか自分の楽しんでいた乃木坂の変革の時が近い気がします
    そうやってアイドルグループは古いファンと別れて
    新たなファンを得るのかもしれないですけど

  8. 14日の名古屋に行くんだけど、俺が行くメンバーは当落線上の子達ばかりだから、微妙だよなぁ。もちろん聞く訳にもいかないし、この話に触れないのも変な感じがする。。。『どんな立ち位置でも応援するから!』なんて俺には言えないしなぁ。。。

  9. こんな話題のなか、乃木ここ、がアップか!
    アンダー運動王
    なかなか笑えました。

  10. 気持ちはわからないでもないですが、アイドルを楽しむのに温度差とか試練とか必要なのかな、と最近思います。
    本店がすたれるとともに、選抜ーアンダーシステムを取ってるアイドルもすたれていきそうな気がします。

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