Nogizaka Journal

乃木坂46や坂道シリーズのエンタメニュースサイト

乃木坂散歩道・第131回「16人のプリンシパルtrois 18公演目メモ」

 ネタバレ注意です! そして、超長文です(1万字弱)

 この記事は6月13日の「16人のプリンシパル trois」第18公演目に関して書きます。
 初日から5公演目まで、9、11、12、13、15、17公演目の記事は「乃木坂散歩道」のアーカイブをご参照ください。

 なお、この記事は公演中にノートにメモしたものを見ながら書いているのですが、どうしても書きとめられなかったもの、拾いきれなかったものなどを、皆さんのツイートで補完させていただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

「ガチ感」

 プリンシパルの特徴の一つが『ガチ』という所だと思います。16役に選ばれるのは本当に観客が選ぶ16人。そして、その投票には容赦がない。メンバーの立候補も誰かに有利に、なんてことを感じることはありません。

 2幕に出られず、どんなにメンバーがつらい状態におちいっても、『オーディションにおいて』いい結果を残さないと10役には入れません。同情票だけでは10役は無理です。これは非常に良い事だと思います。同情で2幕に出れたとしても、ちっとも嬉しくないでしょうし。
 だからこそ、2幕に出られた時のメンバーの喜び様は観ていて、こちらも嬉しくなるし、選ばれた時の拍手、声援は温かいものになります。

「注目のメンバー 松井玲奈さん」

 僕自身は乃木坂46しか知らなくて、乃木坂だけを追いかけてきたドルヲタです。なので、松井さんのことはほとんど知らず、今回のプリンシパルでどんな方なのか少しずつわかってきました。僕の印象は2つ。足が長い! 乃木坂ジャージを着ていると、スタイルってわかりにくくなるものですが、コント中の色々なポーズを観ていて、「足なげー」って思いました。
 もう一つは、コメントが堂々としています。場慣れしています。僕はSKEは何にも知らないのですが、それでも、松井さんが紅白にも出た一大グループの中心メンバーであることが伝わってきます。こういうのを『オーラ』って言うのかもしれないと気が付きました。

 本日は『舞台裏からの生中継』にも出演したので後述します。

sanpo131-1

「1幕オーディション」

 ポリン姫役(コントは映画PR):西野七瀬さん、キャッチフレーズ「んー、ななせまる」を披露。山崎怜奈さん、お休みだった今日までの6日間で、へそ出し衣装のポリン姫の役作りのため、腹筋を頑張ったそうです。「ポリン姫役に受かったら、驚異のウエスト53cmを見てください」。このオーディションのコントでは、山崎さんが若干仕掛けているなとは思いましたが、どっちも特筆すべき事柄が無くコント終了。こういうコントを観て思うことは、役の背後関係、背景が見えて来ません。例えば今回のコントでの司会進行役なら、ベテランなのか、新人なのか、年齢は? 性別は? 国籍は?
 キャラを作るというのは、高々数分のコントに奥行きを出してくれます。この話は後述します(本日のMVP~で書きました)。何が言いたいかというと、もっと、積極的な攻めの姿勢がほしかったという事です。

sanpo131-2
 
 ロザリオ役(コントは監督):決意表明で秋元真夏さん、「昨日、プリンシパル後、大泣きして動けないでいたら、聖母がマカロン買ってきてくれた」(公演日報、6月13日オーディショントピックス参照ください)。
 コントでは、秋元さんがスギちゃんのマネで、「~だぜぇ」を連発。でも全然似てなくて、本人談「夜中じゅう練習していたのに……」。永島さんも必死系女子で対抗しています。勝敗を分けたのは、コント終盤の走り回るシーンでした。秋元さんが『欽ちゃん走り』で走るのですが、何もないところで、いきなりの『疑惑の転倒』です。わざと? あざとい? 疑惑が渦巻く中コント終了です。

sanpo131-3
 
 クリスティーヌ役(コントは強盗):決意表明をピックアップします。
 生駒里奈さん「私が気になっているのは、秋元真夏が転んだのはわざとかどうか?です」。
 北野日奈子さん「髪切りました。前髪短すぎ(客席からカワイイよー)。おでこのニキビが痛い」。
 畠中清羅さん「畠中のクリスティーヌ、これは、相当、ケバいぞ」。
 齋藤飛鳥さん「朝、ママとケンカしてきました」。「役を取ればママも喜びます(多分機嫌が直りますと言いたかったのだと思いました。)」
 コントでは飛鳥さんの一人舞台。台詞はまるで小学生の棒読みです。でも、僕はこれはワザとじゃないかと思いました。飛鳥さんの演技は、今回キャサリン役などを観ていますが、非常に堂に入っていたからです。その答えは『舞台裏からの生中継』で聞くことが出来ました。

sanpo131-4
 
 エルザ役(コントは取り調べ):決意表明ピックアップ
 生田絵梨花さん「直感でこの役に立候補しました。もしエルザに選ばれたら、野太い声で2幕を演じます」。
 若月佑美さん(エルザ役の台詞を演じて)「続きは2幕で!」。
 和田まあやさん「はろー、和田まあやです」。
 井上小百合さん「髪を切りました。エルザ役に選ばれれば10役コンプリートです」。

 コント
 犯人役:井上小百合さんはおばあちゃんキャラ。「わしゃやっとらん」、「(ピザは)かめねぇ」、「年金生活」などのアドリブ。
 刑事1:若月佑美さんはチャラいホストキャラで演じます。
 刑事2:生田絵梨花さんは『にしのすみこ』さんのモノマネ、「この、豚野郎!」、「あ”-」
 刑事3:和田まあやさん。モコズキッチンの台詞をかまずに言えたね。難しい台詞なのに良く言えたね、凄いね! デーブス・ペクターじゃないよ、デープ・スペクターだよ、覚えてあげようね!

sanpo131-5
 
 ベル役(コントはステーキ屋):新内眞衣さんはラッキーガール(無投票当選)、「なんか知らないけど、今日はついているって思ったら、これです」。
 相方を一人指名してオーディションなのですが、会場からの声で秋元さんに一度は決まりかけたのですが、メンバーから2期生を選ぶようアドバイスされます。多分、これはやさしさなんだと思います。結局、佐々木琴子さんを選ぶことに。

 コントは佐々木さんが店員で、新内さんが客。新内さんはモデルかセレブというキャラです。佐々木さんは以前からよりはだいぶましになりましたが、それでも棒読みな台詞です。それはそれで、笑いになります。この点を上手く突いて、『ステーキを焼く人』の下りで、佐々木「(ステーキを焼くのは)バイトの一年目」→新内「あなた(のこと)?」、佐々木「皿洗いだけは完璧な~」→「あなた?」と棒読みの佐々木さんをいじる、新内さんの返しが冴えます。新内さんはカウンター系のアドリブが上手ですね。

sanpo131-6
 
 マキア役(コントは入ってくんなよ):今回のコント最大の見所は『歌』。
 大和里菜さんと白石麻衣さんが「会津磐梯山」という力技を持ってくる中、万理華さんが、それにかぶせてきた歌は「まりっか’17」。万理華さんが『入ってくんなよ』のコントをやるのは今回が初めて。多分、最初で最後のチャンスに、他人役をゲットし、「まりっか’17」をワンフレーズ歌いきったというのは、万理華さんもってると言わざるを得ない。
 流石の白石さんも、「まりっか’17」にはかなわず、アンサンブルにまわる。
 これだけの力を持つ曲です。プリンシパルtrois千秋楽のサプライズは「まりっか’17」ソロカット大決定!で。

sanpo131-7
 
 パム役:6人の激戦区。3+3に分かれてオーディション。
 決意表明ピックアップ
 松村沙友理さん、「太陽が苦手で、緊張して吐きそうです。吐いたら(ファンの皆さん)受け止めてください」(パム役の病弱アピールと思われます)。このくだり、後に舞台裏生中継で使われます。
 橋本奈々未さん、「肉離れは回復しましたが、リアルな病弱をお見せしたい」。
 佐々木琴子さん、「1幕は出来ませんが、2幕は出来ます」。
 衛藤美彩さん、「(パム役に選出されれば)しもべコンプリートです」。そういう枠組みもあるんですね。
 中田花奈さん、「ただただ、さっきの『ひめたんタクシー』に乗りたいです」(後述します)。
 能條愛未さん、「(同じく)しもべコンプリートです」。

 コント前半組、不動産屋(松村、橋本、佐々木):佐々木さんは随分台詞を上手に言えるようになりましたが、それでもやっぱり台詞の棒読み感が拭い切れていません。そこを橋本さんに笑われてしまいます。
 このコントの一番の見せ場は、橋本さん(不動産屋)の台詞、(スマホの写メに移り込んだ心霊写真の言い訳として)『すいません、私の彼女です』です。橋本さん、『私の彼女です』で(コントメンバーではない)深川麻衣さんに立ってもらうのですが、ありそうでなかった展開、今後広がりを見せていきます。

 コント後半組、ケチーズX(衛藤、中田、能條):能條さんが和田まあやさんのモノマネに挑戦です。中田さんの演じるキャラが良くわからなかったので、後で調べてみました。ドラマ「マジすか学園」の松井玲奈さん演じる『ゲキカラ』のマネをしたみたいです。申し訳ない、AKB関連は勉強不足です。知ってれば笑えたのでしょうか?

sanpo131-8
 
 ルイーダ役:決意表明ピックアップ
 星野みなみさん、「玲奈さんがいるなんて聞いてないよー」、「今日映像公演来てくれた方いますかー、MCやったよー」。
 桜井玲香さん、「玲奈さんがいるなんて聞いてないよー」、「髪切ったらヘルメットみたいになっちゃった。大丈夫ですかね?」
 松井玲奈さん、「(前二人の発言を受けて)ボスキャラみたいになっちゃってる」、「中田花奈ちゃんがゲキカラ真似してくれたので、鼻エンピツあげます(これもマジすか学園ネタみたいです)」。
 川村真洋さん、「かれこれ6回目の立候補です」。

 コント結婚式:桜井さん新婦役で寝る。星野さん5千万円を「5千円万円」とうまく台詞言えず。松井さんは『かわいい人』キャラを演じます。
 アドリブもあり、面白いコントでしたが、突出して素晴らしい出来のメンバーはいないと判断しました。こういう時には『2幕で見てみたい』という期待度で10役が決まる気がしています。例えばですけど、今日初めてプリンシパルに来たファンであれば、このプリンシパルで評判の高い高山さん、生田さん、若月さんの2幕を見てみたいと思うでしょう。例えば今回のプリンシパルが最初で最後の参加という事であれば、コントの出来が横一線であれば、躊躇なく推しメンに投票することもあるでしょう。
 この回のルイーダ役オーディションであれば、突出した出来のメンバーがいませんでした。そうなると、忙しくて参加できる公演が限られている松井さんを見たいと思うでしょうし、また、星野ルイーダというギャップを求めるファンもいると思います。
 何が言いたいかと言うと、コントでの優劣が決められない時、『2幕への期待度』という票が大きくものを言うのではないかという事です。
 このオーディションでは、松井さんが選出され、星野さんがアンサンブルでした。

 エステル役:決意表明ピックアップ
 深川麻衣さん、「今日レジで『学生さんですか?』と聞かれて、嬉しかったので『ハイ』とウソをつきました」。
 斉藤優里さん、「今日は13日の金曜日!」。
 高山一実さん、「ちびまる子ちゃんの山根君みたいに胃腸が痛いけど、動いていれば大丈夫」。

 コント不動産屋:優里さんが高山さんのモノマネで彼氏役。高山さんが(いつもの)裏声じゃなく、可愛い声でクネクネした彼女役。その二人に不動産屋役の深川さんが「今日のお客さんは濃いなー」。
 途中、高山さんが、高山さんのマネをする優里さんに向かって「彼氏、声キモイ。あたしの声そんなんだっけ?」。高山さんが「声疲れちゃった」と言っていつもの裏声に戻したので、深川さん「どっちが男役かわかんないよ」と。
 心霊写真のくだりでの深川さんの『私の彼女ですね』の台詞は、お返しとばかりに橋本奈々未さんのもとに。この時僕は、川後陽菜さんが不憫でなりませんでした。

sanpo131-9

「舞台裏からの生中継」

 会話をメモできたものに関しては、なるべく原型で書くようにしました。

 齋藤飛鳥さん:1幕のオーディションを解説してくれました。中田花奈さんと相談して、飛鳥さんが(強盗役で)怖い声を出せば、ギャップがあって良いとのアドバイスを受けたそうです。で、怖い声を出そうとしたのに、出てきた声はまるで小学生のような声。それはそれでウケたのでそのまま続けたとのこと。
 パム役オーディション(不動産屋のコント)で橋本奈々未さんが「私の彼女」という台詞の時に、深川麻衣さんを『彼女』にするというアドリブをやったのですが、そのことに関して。普段から『奈々未は俺の嫁』と自称している飛鳥さんにとってはショックな出来事だったようです。でも、奈々未さんは『嫁』であって、『彼女』ではないから、と苦しい言い訳で、「でも、がんばる」。

 松井玲奈さん:「あしゅりんカワイイ」、「最近はひめたんが好き」、「写真撮影で”好きなポーズ取って”と言われたので、ひめたんびーむのポーズしちゃいました。どこかで使われるかもね」、「1幕のひめたんタクシーに乗りたい!」。

 山崎怜奈さん:「飛鳥さんが好き」、「その飛鳥さんと、同じ名前の(松井)玲奈さんと3人で生カメが嬉しい」、「心の優しい七瀬さんと一緒にオーディションをして、1幕が初めて楽しかった」。

 飛鳥さん、松井さん、山崎さんの3人そろって:飛鳥さんを真ん中にしてギューっとしながら、松井さん「あしゅりんを囲む会、うらやましいだろー、嫉妬すんなよ!」、「(今楽しいから)結果はどうにでもなれ!」、「(飛鳥さんの)顔ちっさいね」。山崎さん「今日、(飛鳥さんの)こんなに近くにこれた」。飛鳥さん「人気者になった気分」。
 こんな感じの会話でわちゃわちゃしてました。『メロンパンが好き』という話題になるのですが、「一番好きなパンは?」という松井さんの質問に、山崎さん「食パン」、飛鳥さん「メロンパンは4~5番目」と。松井さん「またこのパターン(笑)」。これは「乃木坂って、どこ?」の「松井玲奈さんとのツーショットトーク」の回で、星野みなみさんとのやり取りで同じことがありました。

 松井さん「プリンシパル楽しいですね」、「でも、緊張で、もどしそう」、「(でもそうなったら)ファンの人が受け止めてくれる(オーディションでの松村さんの発言を受けて)」。山崎さん「それなち!」。松井さん「それなち?」、(説明を受けて)「乃木坂文化を覚えていきます」。

 最後3人で『ひめたんびーむ』をするのですが、飛鳥さんもなにかひめたんびーむ的なものが欲しいとなって、松井さんから提案が。電話のしぐさをしながら「あしゅりんりん♪はどう?」で、最後時間切れになりつつも3人で「あしゅりんりん♪」をやって終了となりました。今後『あしゅりんりん』、乃木ヲタとしては必須の情報です。覚えておきましょう。

 非常に中身の濃い生中継でした。乃木坂の歴史に残るシーンとなったのではないかと思います。松井玲奈さんのことが少しだけわかってきました。

「次につながるアピールタイム」

 残念ながら16人に選ばれなかったメンバーが、”明日”へつながるアピールをする時間です。僕はこの時間はもっと長く時間を取ってほしいなと思っています。それぞれの想いを存分にぶちまける時間であってほしい。

 いくつかピックアップします。
 中田花奈さん:「上から読んでも、~ダ!」、「段々、ダ!の声が大きくなっているのが嬉しい」、「今日松井玲奈さんが(舞台上で)フルネームで呼んでくれた!」。
 斉藤優里さん:「13日の金曜日なのに……(16人に入れなかった)」。斉藤さんにとって『13日の金曜日』って本当に特別なんだなって伝わってきました。
 桜井玲香さん:「こんにちーわかつきー」、「この後の若月への振りです」。珍しく2幕へ出られなかった若月さんへの桜井さんなりのフォローだったのでしょうか?
 若月佑美さん:上記を受けて「ホップステップからのほいっぷー」で、「なんか私がすべったみたいじゃないのよー」と。この一発芸には鉄の心臓がいるのだと思います。

 最後、時間切れになってしまって、何人かアピールできなくなってしまうのですが、それでも、2期生の佐々木琴子さんだけは、一期生みんなの後押しでマイクの前に立ちます。これが今の乃木坂の姿なんですね。1年前のプリンシパルdeuxでは突然の侵入者。今、1年経って、一期と二期の融合が見て取れます。
 

「本日のエリザベート」

 個人的に勝手に注目している、アンサンブル⓶エリザベート役。本日のエリザベートは深川麻衣さん。若干のアドリブ(愛してるのノルマは460回)を加えた演技でしたが、特筆すべきは素のかわいらしさ。演技ではなく元々深川さんが持つかわいらしさが、にじみ出てしまう、そんなエリザベートでした。そして、台詞が終わった後は、後ろの方で他のしもべたちとじゃれたり『ひめたんびーむ』をキャサリン役の中元さんとやりあったり、『ズッキュン』したりと、愛らしさ満点のエリザベートでした。

 推しメンが10役に入れなかった時、エリザベートであることをひたすらに願うファンはボクだけじゃないはずです。

sanpo131-10

「本日のMVP+ベストバウト+MIU」

 本日のベストバウトはキャサリン役オーディションです。中元日芽香さんと斎藤ちはるさんでタクシーのコントでした。運転手は中元さん、客が斎藤さん。コント冒頭から中元さん「バックミラーを御覧ください、ひめたんびーむ」と、発車前からひめたんアクセル全開です。ハンドルを持つ手はただバタバタさせているだけ。でも、それがひめたんらしさです。台詞の随所に『ひめたんの』言葉が入ります、「えへへへへへ」、(カワイイと言われて)「ありがとう(独特のイントネーション)」。
 この記事の執筆時点で6月14日の結果が届いています。この日、この時の観客の皆さんは、ひめたん『開眼』の瞬間を見れたんだなーと感慨深いです。(その後の活躍が見れなかったことが、ちょっと残念です。)

 このコントはひめたんが『ひめたんキャラ』を強く押し出すことで、コントとして深みが出ました。もしも、こんなタクシー運転手がいたらって考えただけでも面白くなります。そして、このコントは広がりも見せてくれました。中田花奈さん、松井玲奈さんが『ひめたんタクシー』に乗りたいと、コント以外の場所にも広がっていきました。
 ただ、セリフをしゃべるだけではここまでの化学反応は起きません。そう意味で、僕はコントを”普通”にはやって欲しくないのです。攻めてほしいと思っています。自分のやるコントが後々まで語り継がれるよう、メンバーには頑張ってもらいたいのです。

 そして、コントの相手役、客役の斎藤ちはるさん。通常2人コントではアンサンブルに選ばれる確率が極めて高いのですが、今回選出されず。次につながるアピールタイムで涙を流します。ただ、僕は言いたいのです。この時のコントの相方、中元さんの姿、1期生で10役選出されていない最後の一人となった姿、その姿は、選抜未経験である斎藤ちはるさんの姿と重なるのです。
 中元さんは13日、14日と見違えるような活躍を見せています。乃木坂のラストシンデレラ、斎藤ちはるさん。今は色々苦しい時。だから、いっぱい泣いてください、苦しみもがいてください。でも、忘れないでください、中元さんの様に前を向くことが出来れば、諦めなければ、輝ける時は来る。その兆しを、今回のプリンシパルできっと感じたはずです。

 同じような境遇の二人の明と暗が重なったオーディション。僕はこのオーディション、プリンシパル期間だけじゃなく、今後も語り継がれるエピソードになるんじゃないかと思っています。

 本日のベストバウト+16人のプリンシパルtroisのベストバウト候補+本日のMVP中元日芽香さん+本日のMIU斎藤ちはるさんでした。

sanpo131-11

「2幕~乃木坂クオリティー」

 2幕冒頭から度肝を抜かれました。キャサリン役、中元さんがいきなりのアドリブです。西野さん演じるポリン姫はゲームマニアではなく、『ジョジョ』マニアという設定にします。それを受けて、ポリン姫役の西野さんも台詞変更します「ジョジョだってトントン拍子にはいかないの!」。
 エルザ役の生田さんが登場しアドリブ、「今日は13日の金曜日だから、何かが起こりそう」と。
 この3人の掛け合いの時点で既に、なんかすごいものを目撃している気分になりました。なかなか2幕に出れなくて苦労していたメンバーである中元さん。10役として初舞台の中元さんが見せる姿は圧巻の一言。こんなすごい演技をするメンバーが2幕に出られなかったなんて……。これが乃木坂クオリティーです。まだまだ引き出されていない魅力がたっぷりあるんでしょうね。そのポテンシャルを感じるシーンでした。

 そして、この後もひめたんワールドが広がります。ベル役の新内さんがガチで計算するシーン(77+46=?)で、中元さん「頑張れ、OL!」。キャサリン(中元さん)がこの辺りの流れで、変顔するシーンがあるのですが、変顔から戻る時、日村さんの得意技「スン!」を披露(「スン!」とは、日村さんが大笑いしている時に、設楽さんが日村さんの顔に手をかざして「スン!」っていうと、日村さんの顔が一瞬にして真顔に戻るという一発芸です)。
 ちょっと話は飛びますが、ラストシーン。中元さん率いる侍女軍団がポリン一向に戦いを挑もうとして止められるシーン。ここでひめたんびーむならぬ、『侍女びーむ』がさく裂します。ロザリオ真夏、クリスティーヌ飛鳥もビームを飛ばし始め、最終的にはポリン姫役西野さんまで『びーむ』でエンディングです。
 本日のMVPは中元さんで異論はないだろうと思います。

 話を戻します。星野さん5回目のアンサンブル➅(しもべ4)。でも、いつも新鮮に感じます。しもべ4の台詞「私、この人たちを知らなーい」、秀逸です。

 クリスティーヌ役・飛鳥さんがルイーダに操られるシーン、エドはるみさんのモノマネで「グーググーググー、こぉー」の『こぉー』までやってくれるのが素敵です。以前クリスティーヌ役で高山さんがやったエドはるみさんとは対極に位置する、飛鳥さんのモノマネでした。

 エステル役(高山さん)の見せ場、エステルにポリン一行が惚れるシーンでの、西野ポリンからの暴露話。➀高山さんのお父さんが鳩の写真を西野さんに見せたがっている。②(高山さん情報で)高山さんのお父さんは西野さんのお父さんと西野さんに会いたがっている。➂高山さんの人中の溝にはお湯がたまる。
 生田さんファミリーとのエピソードも考慮して、乃木坂PTA会長は高山さんのお父さんで。
 エステルからの派生キャラ警備員:いつも以上にメイクが面白くなっています。顔の真ん中に、縦にまっすぐ線を引いています。『屈強な守り神に変身する』時、この線から顔が二つに割れてという事を想像させる『フェイント』だそうです。退場間際の最後のアドリブが「ん~、けいびいんまる」でした。

 ルイーダ役・松井玲奈さん。幕間の生中継で「ひめたんが気になる」と言っていましたが、その最初の共演シーン、中元さんが松井さんの足を踏んでしまうというハプニング。この二人、今後どんな感じで絡んでいくんでしょうね?
 ルイーダは悪役ですが、ラストシーンはそのキャラが変わります。松井ルイーダはそのギャップがとても大きくて素晴らしかったです。

「13日の金曜日」

 プリンシパル公演とは無関係な話ですが、13日の金曜日に乃木坂のイベントがあるのは初めてだったんじゃないかと思います。しかも、その日にミニライブがある。大変なのは承知でひとこと言わせてください。滅多にないチャンスでした、「13日の金曜日」をみんなで歌いたかった。そういう遊び心って大事だと思うし、もし実現したら、最高の想い出になったと思います。

 もっと話はズレますが、13日の金曜日に「13日の金曜日」を歌うだけのイベントやって欲しいです。
 

♯21、22に続く。 

筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENT

  • Comments ( 3 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. ひめたん『開眼』の瞬間、立ち会いました。
    前日木曜の公演も観たのですが、もしかしたら今回は10役なしで終わるかも・・・
    と心配していただけに、一晩での変貌に驚きました。

    14日(土)夜も観たのですが、先週観た時よりも一幕のコントの出来・不出来が
    きちんと評価されるようになったなと思いました。これはリピータが多く、
    いろんな配役を見たいということもあるのかもしれませんが、良いことかと。

  2. この回が私にとっての千秋楽でしたが8回観た中でのベスト
    恐らく全体の中でもトップ5に入る出来では無いかと思いました。

    ところでOkabeさん、1階のM列で観劇されてませんでしたか?

    •  こんにちは、読んでいただきありがとうございます。チケット確認してみましたが、この日はM列ではありませんでした。
       結構ガチでメモ取っている方、ボク以外にもたくさん見かけたので、そういった方々なんでしょうかね。

コメントはこちら

*

Return Top