先日、乃木坂46の齋藤飛鳥さんの1st写真集『潮騒』(幻冬舎)が発売になりました。
それで、勝手ながら、この写真集に載っているすべての写真にキャプションを考えてみました。
お手元に『潮騒』をご用意いただいてこの記事をご覧いただければと思います。
◯ 一つの【】内が一つの写真に対応します
◯ どの写真のキャプションなのか見失うと思うので、時々言葉で説明しやすい写真を()で書き加えます
(表紙の写真)
【この先に、私の知らない私がいるのかな…】
【見えてるものがすべてとは限らない】
【分かってはいるんだけど、それでも見たくなる】
【だから、ぐるぐる廻る】
【時々、自分が何を考えているのか分からなくなる】
【ここが月なら、この右足は“第一歩”とか呼ばれるのかな。
…あ、まただ。リセットしなきゃ】
【私は私を再インストール中】
(「Shiosai Asuka Saito」という文字)
【私の視線の先に齋藤飛鳥はいない】
【宇宙の果てにも齋藤飛鳥はいない】
【二人目の齋藤飛鳥はいない】
【ねぇ、それってホントなのかな?】
【さっと振り向けば見つかるんじゃない?もう一人の齋藤飛鳥】
【もう一人ぐらいいてくれたら、ちょっとは楽なんだけどなぁ】
【でも、祈るのはとっくにやめたんだ】
【誰も私の願いを叶えてくれない】
【私も私の願いを叶えてあげられない】
【あなたもどうせ叶えてくれないんでしょう?】
(セグウェイの写真)
【ウソウソ!ゴメン!いじわるしちゃった(笑)】
【他人には期待なんてしてないから大丈夫】
【ちゃんと自分の足で歩いていくから心配しないで】
【何かを覚えておくのは難しい】
【いつも時間が飛んでる気がする】
【お前の時間は止まったんだな。羨ましいぞ!】
【今だって、メロンを食べていたのに】
【いつの間にか魚に変わってる。笑えない】
【心に鍵を掛けると笑いやすくなる】
【でもそうすると、夢の世界が私を侵食する】
【ほら、またいつもの夢】
【あの角を曲がったら引き返そうっていつも思うのに】
【いつまで経ってもどこにも戻れない】
【そんな夢から】
【覚めたって、どうせ現実が待ってるだけだ】
(熊の写真)
【現実は、私が見ないようにしてるものをいつだって見せたがるんだ】
【見た?あれが私の本当の姿だよ】
【だから鬼にも捕まる】
【あなたも私から離れたくなったでしょう?】
【目を合わせるのは苦手】
【だからすぐに反らしちゃう】
【可愛い、って言ってもらえる度、私は私を見失う】
【そんな私、どこにいるんだろう?】
【神様?信じてないよ。だって私には優しくないから】
【神様になら何されてもいいってずっと思ってるのに】
【何かしてくれたことなんて一度もない】
(星空の写真)
【夜空を見上げなくなったのはいつの頃からだろう?星ってなんか、ウソっぽいでしょ?】
【太陽はなんか信じてみてもいいかもって思えるんだけど】
【だってあいつ、いつも一人で頑張ってるからさ】
【私は一人で立つぐらいがやっとだけど】
【けど今日は、そんな“齋藤飛鳥”を脱いでみる日】
【そんなに見ないで欲しいんだけどな】
【とりあえず笑ってみる】
【やっぱりちょっと恥ずかしいかも】
【でも、私なんかが後悔するのはダメだと思うんです】
【偉そうなこと言っちゃいましたかね?】
【わざとだぞー。わざと偉そうなこと言ったんだぞー】
【すいません】
【私、笑ってる時は大体なにか隠してるんです】
【全部ウソってわけじゃないですけど】
【“ぜんぶってどこからどこまで?”って子供の頃よく聞いてたみたいです。覚えてないけど】
(水を浴びてる写真)
【子供の頃はもっと無邪気だったはずなんだけどなぁ】
【今は自分のことも他人のこともよくわからないんです】
【わかり合うって、何を?】
【あなたが正しいかどうかなんて、私興味ないよ】
【あなたが行きたいと思う場所に行けばいいんじゃない?】
【自分の力だけでは行けない場所がある】
【それを知りたくて本を読むんですけど】
【答えだけ書いてあっても困るんだよね】
【何言ってるか分かんないでしょ?(笑)】
【バーカ】
【何かを吸うとさ】
【私は“齋藤飛鳥プラス”になれるんだけどね】
【何かを吐くと】
【“齋藤飛鳥マイナス”になる】
(椅子に体育座り)
【今日は私を全部吐き出した。プラスでもマイナスでもない、ゼロだ】
【心がなくてもちゃんとカメラに写るのかな?】
【夢で五年後の自分を見た】
【なんか自分じゃないみたいだったなぁ】
【未来なんか想像もつかない】
【五年前の自分を思い出してた。何も変わってない気がする】
【目指してる場所?私にもあったよ、たぶんね。忘れちゃったけど】
【私がいる場所が現実だっていうのが、そもそもなんか嘘くさいしさ】
【このまま壊れていっちゃうのかもね。別にそれでもいいんだけど】
【まあ、ちょっとは楽しもうかな】
【とか言って、いつまで経っても】
【足元を見て歩く方が好き】
【何度も同じことを繰り返したくなる】
【無駄だってことぐらい分かってるんだけど】
【“焦らなくていい” そう言われる度、わけもなく焦る】
(脚)
【ジタバタしたくなる】
【“にんげん”なんですよね、私も】
【いつだってそのことを忘れちゃう】
【練習すればうまくなるって思ってる?】
【それ、ウソなんだよ】
【いくら人間のフリがうまくなっても】
【誰も認めてくれないんだから】
【ほら、またあいつが見てる】
【ちゃんと人間の動きが出来るかチェックされてる】
【正直でいるってどういうこと?】
【色んなものを吐き出せってことかな?】
【そういうの、好きじゃないんだけどな】
【人間って難しいけど】
【私はちゃんと人間に近づけてるのかな?】
(奥付の写真)
【そもそも私は、人間になりたいのかな?】
(裏表紙の写真)
【ねぇ、どう思います?】
(カバーを外した写真)
【コイツには仲間だって思われてますけど】
写真集という、それ単体で既に完成されている作品に対して勝手にキャプションを付ける――その行為は「蛇足だ」と言われても仕方ないものだと思います。けれどもその一方で、これが写真集の新しい楽しみ方の一つとして、そしてさらに、被写体の新たな魅力を引き出す行為として、受け入れられたらいいなという気持ちもあります。
キャプションを考える上で僕がずっと意識していたことは、「僕がイメージする齋藤飛鳥らしさを貫く」ということです。僕が描き出したのは、あくまでも僕が勝手にイメージする“齋藤飛鳥”です。あなたのイメージとはまた違ったものかもしれません。であれば、是非あなたも、あなたなりのキャプションを考えてみて欲しいと思います。この場面では“齋藤飛鳥”はどう考えるか、どんな発言をするか、と考えるのは、とても楽しい時間でした。
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