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影の主役は誰だ!?~乃木坂46『そんなバカな・・・』を巡るストーリー~

 7thシングル『バレッタ』Type-Bのカップリング曲『そんなバカな・・・』。乃木坂46メンバーの可愛らしさと、意外性をはらんだユニークなストーリーが相まったMVは多くのファンの心を掴んだことだろう。今回の記事では、この『そんなバカな・・・』のMVが意味していることは何なのか、「影の主役」は誰なのか、ということについて考えていきたい。

 運営スタッフブログ「Music Videoを46倍楽しむ超解説」によると、この物語の設定、人物相関図は以下の通りだ。

地方の女子校「乃奇坂女子学院」で
転校生、堀未央奈が部活動探しをしている。

そこで出会った”アイドル部”。

その中身は名前に反して超体育会系。
「握手100セット」「握手専用マシーン」「目で釣る練習」など、
独特かつ意味不明な練習風景に堀は衝撃を受けるも、
部員達の一生懸命で可笑しい姿にひかれていく。

奇妙な練習、他校との練習試合、裏切り・・・様々なことを経験しながら
乃奇坂アイドル部は成長していくのであった。

乃木坂46『そんなバカな・・・』人物相関図

①乃奇坂女子学院アイドル部

 体力づくりのためのランニングや筋トレ、「握手100セット」、橋本奈々未扮する近所に住むアイドル好きが西野七瀬に檄を飛ばすシーン。解説の通り、超体育会系というのも頷ける。乃奇坂女子学院アイドル部のモットーは「熱血」という言葉で言い表せるのではないか。

②乃奇坂女子学院VS白鳥高校

 新入部員として堀未央奈が加入した乃奇坂女子学院アイドル部に、転機が訪れる。白鳥高校のアイドル部が乃奇坂女子学院アイドル部に果たし状を叩きつけるのだ。ダンス対決の結果、橋本はあっさりと白鳥高校アイドル部に鞍替えしてしまう。それに怒った乃奇坂女子学院アイドル部はリベンジを誓い、さらなる練習に励むのだった。

③白鳥高校アイドル部

 敵役として登場する彼女達はおしゃれな制服姿で、ジャージ姿の乃奇坂女子学院とは対照的である。対決シーンにおいても、大きい振り付けを笑顔で踊る乃奇坂女子学院に対して、白鳥高校はしなやかな振り付けをクールな表情で踊る。「白鳥高校」という名前も手伝ってか、彼女たちのイメージは「お嬢様」そのものだ。

④対立軸が意味すること

 この「熱血」VS「お嬢様」という対立軸を現実のアイドルの世界に置き換えてみたい。選抜総選挙をはじめ、アイドルの人間としての「生の姿」を徹底して描くAKB48。常に全力のパフォーマンスでファンを魅了するももいろクローバーZ。現代のアイドルブームをトップで牽引する彼女たちはまさに「熱血」アイドルと呼ぶにふさわしい。

 そんなアイドルシーンに比類なきルックスを持つアイドルグループが颯爽と登場した。乃木坂46である。メンバーが「AKBは公立の学校で乃木坂は私立と呼ばれる」と発言するように、乃木坂46のイメージは「お嬢様」に限りなく近い。『そんなバカな・・・』のMVは、現代のアイドルシーンに果たし状を叩きつけた乃木坂46のストーリーを影で描いているのかもしれない。

⑤影の主役は誰か

 ここで冒頭の「影の主役は誰だ!?」というテーマに移りたい。結論から言えば、このMVの影の主役は「熱血」と「お嬢様」という2つのアイドル像の間で揺れ動く人物、橋本奈々未扮する「近所に住むアイドル好き」だと考える。

 これは乃奇坂女子学院と白鳥高校のケースと同じく、現実のアイドルシーンに置き換えるとわかる。では、近所に住むアイドル好きは現実世界における何を表しているのだろうか。「熱血」のアイドルから「お嬢様」のアイドルへと実に華麗に、かつ一瞬で「推し変」した橋本、それはまさに「熱血」が席巻するアイドルシーンに対して「可愛い」というアイドルの原点を武器に戦う乃木坂46に心を奪われた我々「ファン」なのではないか。

⑥勝負の行方

 最後にMVの序盤、乃奇坂女子学院アイドル部が登場するシーンに目を向けたい。階段を駆け上がる彼女たちの掛け声のひとつに「可愛いだけじゃダメなんだ」がある。これは、今の乃木坂46に向けたメッセージのように思える。
 他のアイドルグループを圧倒するルックス。しかし、それだけでは足りない。いつか限界が来てしまう。「可愛い」の他に何か新しい武器が要る。それが「乃木坂散歩道・第103回『バレッタ』Wiki」で語られているように握手を極めることなのか。アイドルとしてのパフォーマンスなのか。徐々にだが、メンバーが活躍の機会を増やしている女優業やバラエティ番組、ラジオ番組への進出なのか。それとも全く別の何かなのか。

 MVを最後まで視聴しても勝負の行方はわからない。もしかすると、あのストーリーにおける勝敗は現実とリンクしていて、今後の乃木坂46の展開次第で決まるという、未来に結論を託されたエンディングなのかもしれない。

https://www.youtube.com/watch?v=QburF0JkORY

筆者プロフィール

助六
音楽が大好きでバンドを組んだりしています。乃木坂は楽曲も大好きです。今のところ「他の星から」が一番です。ファン歴はそこまで長くないですが、皆さんと一緒に楽しめる記事を書けたらと思っています。

COMMENT

  • Comments ( 1 )
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  1. 乃木どこのCM効果もあると思う
    乃木どこ観てると気になるもん

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