乃木坂散歩道・第128回「16人のプリンシパルtrois 15公演目メモ」

 この記事は6月10日の「16人のプリンシパル trois」第15公演目に関して書きます。折り返し地点を過ぎていますから、ネタバレになることも書いているのでご注意ください。

 初日から5公演目まで、9、11、12、13公演目の記事は「乃木坂散歩道」のアーカイブをご参照ください。

「そんなバカな・・・」

 プリンシパルのテーマが『コント』と判明した時、「そんなバカな・・・」のネクストストーリー的なものだったらいいなと、個人的には思ったりしていました。そんな「そんなバカな・・・」は2幕で重要な役割を果たします。

 今回のプリンシパルtroisは『パロディー』がいたるところにちりばめられています。ガンダム、スターウォーズ、ソニーのコンノなどなど。「そんなバカな・・・」は劇中のラストの曲というだけではなく、スタッフロールの時も流れているのですが、これは「そんなバカな・・・」のMVがモチーフになっているとおもいます。プリンシパルを思い出しながら、「そんなバカな・・・」のMVを見てみてください。あるいは、このMVを思い出しながらプリンシパル2幕のラストを御覧ください。

 という事なので、プリンシパルのラストは「完」ではなく、「おしまい」にして欲しかったな。もっと言うなら「おし( ´ω` )まい」でも……。

https://www.youtube.com/watch?v=QburF0JkORY

「メンバー全員集合!」

 プリンシパルtroisにおいて、メンバー全員が登場するシーンは、1公演中に2回あります。ソニーのコンノあらため、佐藤二朗さんの掛け声によってメンバーが登場するわけですが、そのとき皆さんは何を見ていますか? 推しメンを目で追いかけていますか? 個人的な思いとして、推しメンであろうがなかろうが、一度は最初に登場する、秋元真夏さんに注目してもらいたいと思います。あの走る時の手の振り方が、何とも言えず……、僕は癒されるのです。

「ソニーのコンノ」

 以前にもお伝えしましたが、公演時間短縮のため、1幕のコントに時間制限が導入されました(公演初期にはなかったのです)。おそらく同じ目的のため、「ソニーのコンノ」さんの時間もかなり短縮されてしまいました。一度でもフルバージョンを観たのならば、その後は短縮バージョンでもいいでしょうが、観ていない方のためにも、どこかでフルバージョンを観ることが出来るようにしてほしいなと思いました。

 特に僕がお気に入りなのは、1幕のオーディションが終了した時の「ソニーのコンノ」です。「いやー、たのしかったなー」の後の部分。「ふぁふぁふぁふ、チキドンドン…」、言葉では表現しにくいです(笑)。ここも省略されてしまいました。

 「ソニーのコンノ」さんのサプライズ生出演なんかはないんですかね? これは、相当、こわいぞ(c)

「オーディションレポ」

 ポリン姫役(コントはステーキ屋):堀未央奈さんの決意表明、「明太子を奪った姉が観覧」、コントは笑う人で挑戦。若月佑美さんはチャラい男キャラ、「(電話を終える演技をしながら)わりぃ、客」、「かしこまりー」、「(川越和也は)リーマン」。

 エルザ役(屋上):中田花奈さんの決意表明、「今日の夢、選抜発表だったんですけど、(ポジションは)センターでした(会場で笑いが起こる)。今、笑った人、望みはあるんだからね!」。屋上のコントは5人のコントで、役に格差が大きいです。後半まで出番がない2人がいます。普通にしていては票は望めません。そんなわけで舞台の端の方で、中田花奈さんがコアリズムダンスを、生駒さんは『かめはめ波』や中田さんに”かんちょう”したりと、10役に対する執着を見せてくれました。

 キャサリン役(取り調べ):白石さん、刑事➀役で「(犯人役の中元さんに)おい、バカリボン」、「吐かないとハフーンしちゃうぞ」。能條愛未さん、刑事⓶役で「バカリボン、吐かないとのじょりんごパンチしちゃうぞ」。秋元真夏さん、刑事➂役で「まなったんと握手しよ」、「吐かないと、一日中ズッキュンしちゃうぞ」。

 ベル役(タクシー):新内眞衣さん、客役を酔っ払いで、齋藤飛鳥さんの『芦田愛菜ちゃん』に対抗。「春はあけぼの」→「よくできました」。「赤信号を渡る」→「小学校で(ダメと)習ったはず」。「新橋に着きました」→「OK、飲もう」。台詞の返しが新内さんらしかったのですが、「芦田愛菜だよ」を連発する飛鳥さんに敵わず。

 マキア役(取り調べ):松村沙友理さんの決意表明でファンから「今日もカワイイよ」の声援。松村さん「あの人、いっつもいる」。高山さんがコント前に、どう攻めるか迷っている様子。それでもコントは開始。大和里菜さんが日村さんキャラで犯人役を、「どーん!」、「どーん!」。衛藤さんは『芦田愛菜ちゃん』で、「まなちゃんが作る親子丼はどうだ?」。高山さんが大和さんにかぶせて日村さんキャラで参戦、日村さんが真似する子どもの頃の貴乃花の真似で「あどでー、ぼくでー」でカオスな状態に。松村さん、強烈キャラについてゆけず。

 パム役(結婚式):生田絵梨花さん『デビ・スカルノざます』、「あーた(あなた)」。橋本奈々未さん、友人➂を『橋本(自分)』で演じる。Sキャラ、笑いのツボにはまる、「またマカオに行って、ドリアンのアイス食べようね」。

 ルイーダ役(取り調べ):深川麻衣さん、芦田愛菜ちゃんと見せかけての高山さんのモノマネ。桜井玲香さん、『パー子さん』キャラで「吐かなかったら、一日中写真撮っちゃうぞ」。

 エステル役(ケチーズX):井上小百合さん、決意表明で「女戦士と聞いて黙っていられない」。北野日奈子さん、「左肩が重く、御祓いに行ってくる」。斎藤ちはるさん、高山さんのモノマネ。舞台を見ないで聴いていると、本当に高山さんがいるのかと思うクオリティー。

「15公演目 ベストバウト」

 ロザリオ役オーディション(コントはタクシー)を挙げたいと思います。斉藤優里さんと伊藤純奈さんはお尻を触りあう仲、戦いたくなかったそうです。そんな関係をうまく表せているコントでした。

 まず優里さんが客役をギャルキャラで演じ始めます。純奈さんはそれに合わせて、ギャル同志の会話に持ち込みます。「マブダチー」みたいな会話です。時に楽屋トークみたいになり、「春はあけぼの」→「厨二病みたいなこと言わないで」。「新橋に着きました」→「それでもいっか」。

 優里さんが始めたギャルトークに純奈さんは見事ついていきました。というか、優里さんが純奈さんをうまく引き出した? アドリブがふんだんに盛り込まれ、仲が良いからこそ観られたコントだと思います。甲乙つけがたいバトルでした。

「舞台裏からの生中継」

 伊藤万理華さん、解禁された新曲のMVを観ての感想、「ヘッドホンつけて、みんなで『まりっか’17』やってる」。アンダーMVは「ビックリ」とのこと。

 和田まあやさん、美術の時間に付けた水色の絵の具が右肘についている件。「美術の先生が『お願いだから派手にしないで』って言ったので、水色一色で書いたら、『葉っぱを水色にするのはダメですよ』と言われてしまった」。

https://www.youtube.com/watch?v=JlemRH28Ydw

「次につながるアピールタイム」

 衛藤美彩さん、「10役はダメでも、アンサンブルに入って、大好きな深川ルイーダから辱めを受けたかった」。

 桜井玲香さん、会場の御両親に向けて「ごめん、入れなかった」、そして、涙、涙、涙。

「本日の高山一実さん」

 今年のプリンシパルのテーマは「笑い」。そして、最も笑いを取っているのは高山一実さんであることに異論はないでしょう。なんてったってメンバーも笑わせちゃうし、高山さんのモノマネも流行っています。

 高山さんが2幕を逃したのは一度だけ(6月5日公演)。高山さんがいない2幕は「笑い」という意味において、ちょっと怖いです。

 今回はマキア役での2幕なのですが、その独特なキャラを生かして、ボーっと立っているだけで笑いを取るという離れ業をやってのけました。高山さんがしゃべれば笑いが起こり、動きで笑い、立っているだけでも笑う。高山さんは『笑う』という演技でも笑いを取ります。「わらわら」、「ウケウケ」と笑うのです。高山さんいるところに笑いあり。プリンシパル後半に入った今、圧倒的な存在感を示しています。

「追加戦士エステル」

 念願の役を遂にゲットしました。井上小百合さんのエステル役です。初日の舞台で絶対にやりたい台詞があるんだと言っていました。きっと練りに練った台詞だったと思います。井上さんらしいセリフでした。

 2幕後半、警備員役で井上さん登場。許可証が無い侵入者がいる時、警備員は屈強な守り神へと変身するのです。
 「変身しまーす、白線の内側までお下がりください、とうっ! トッキュウジャー!」

 この台詞で満足できたのでしょうか、その後の演技は今回のプリンシパルで一番はじけていたかもしれません。正義の剣の貸出書へのサインを求めるシーン、若月ポリン姫のスカートの下から懐中電灯を当てて、「絶景だな」、「ごちそうさまでーす」。

「ミニライブ髪型」

 多分、『2幕に出られなかったメンバーが髪型を変える』というイベントは、西野七瀬さんが中心となってやっているのかなと思います。こういうイベントの中心になれるって、本当に素敵!

 今回の公演では髪型は『ひめたん結び(?)』でした。わかりますかね?ひめたん結び。こんな感じの髪型です。


「ひめたん(*>ω<*)そ の312」より引用。

 やってたメンバーは、秋元真夏さん、伊藤万理華さん、川村真洋さん、北野日奈子さん、桜井玲香さん、中田花奈さん、永島聖羅さん、西野七瀬さん、能條愛未さん、橋本奈々未さん、星野みなみさん、松村沙友理さん、和田まあやさん、でした(抜けがあったら申し訳ない)。

 橋本さんや北野さんといった髪が短めのメンバーがやると、とっても、良い!

 
 2幕のラストシーンで、アンサンブルのメンバーみんなで『ひめたんびーむ』をしていたのですが、何となくなんですが、メンバーみんなでひめたんを支えようとする姿があるように見えるのです。

#17に続く。

筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENTS

  1. ♯17につづくとのことなので、♯15へのコメントとして♯16についてけっこう触れたけど追加で。
    まいやんポリンは、この乃木坂女学園の学園祭としては、愉快さ、華やかさ、安定感で群を抜いていた。しもべ3人とのバランスも絶妙。総合的に満足度の高いポリン、そして芝居全体も。せっかくミイラのリーダーさんがまっつんだったのに、そこもっと遊べば良かった。
    1期生ヌピア星対2期生海王星の構図もお話を豊かに。板の上の経験の浅さゆえの未熟さは仕方ないが、米徳はなによりルイーダにこだわったところを誉めてあげたい。北野も堀とのコンビで、しもべ3人も有力メンバーでよかったね(観客の皆さんもよかったね)。
    まりっか。
    まいやんとの一騎打ちで、戦う前から負けを覚悟した表情。そもそも、勝ってはいるけど2人コントには弱いタイプ。多人数でも整然とした流れも苦手で、カオスの中で存在感を出すタイプ。ほとんどなんもできないで終わった自分を猛省してた姿がまりちゃらしく愛おしかった。結果、1期生唯一の侍女なし記録を継続。(翌木曜♯17でのリトライでも高山の壁に屈するも、残念ながら?この記録は途絶える)
    さゆにゃんが本気出してきたぞ! さゆにゃんの本気は、こわいぞ。

  2. 細かいようですが、かずみんの「ウケウケ」のところは「うぎうぎ」ですね

  3. 初日と先週土曜日昼公演を観たのですが、やっぱりコンノのパート編集入ってましたか。
    あれ〜もっと長かったよな〜中略が多いなって思いました。そしてコントの時間制限も途中から
    だったんだ。だとすると初日観られたのはラッキーだったのかなと思いつつも『入ってくんな」と
    「不動産屋」のオンパレードだったのでそうでもないかな。今回は本公演はその2回のみ。
    あとは金曜日の映像公演に行こうと思います。

  4. 真夏さんのあの走る時の手の振り方・・・いいですよね!
    真夏推しでなくても癒されるの分かります。

  5. もちろん審査は主観なので多くは書きませんが、1幕に不可解や気の毒が多かった日でした。
    ・エルザ:ついにこの手を使ったか、という中田ならまだしも、それに乗っかった者の勝利。知名度アップが効きましたね(翌水曜♯16の自己紹介でもメンバーみんなのおかげであがった知名度に乗っかったお話で、辟易です) なお、この手に対するまりかのななみの小部屋でのクレイム、実にまりからしかった。
    ・ベル:単純にモノマネの勝ち。(翌水曜♯16で“モノマネの精度で負けた”と思ったあしゅが、もっと精度をあげてくるとのコメント。せっかく2幕でいい演技とアドリブを繰り出すセンスのいいこなのに・・・・)筆者殿お書きのような新内の放送作家的な、いや本当のボケのセンスはいつになったら報われるのでしょうか?(翌水曜♯16でも同じことの繰り返しで負けました)
    ・ロザリオ: 筆者殿お書きのような好勝負、大接戦。お書きのこともわかるし、逆にゆうりの良さを純奈が引き出したとも言える。臆せず渡り合ったので、それなら純奈に勝たせてあげたかった。
    ・ルイーダ: まいまいが地味に8役まで来ました。その勝ち方を象徴するようなこの回の勝ち方。私もなんだか仕方なく投票しました(笑)。逆にキャップは損してます。オリジナリティの高いモノマネなんで心情的には支持するんだけど、絶対的な上手さがないだけでなく、スキットにうまく組みこめてない。(翌水曜♯16でも同じことの繰り返しで負けました)
    他にも、マキア対決での高山の対応力(とそれさえも笑いに転換するチカラ)、勝つには辛いけど橋本のキャラ設定(翌水曜♯16に結実)も印象深かったです。

    2幕については、ワカツキって今回も自分の考えるポリン像をつくるべく演じてましたね。これは芝居全体を仕切ってるからできること。さすが。 まりかやみり愛のような、自身のキャラを投影する、あて書きのようなポリンとは対照的。そう考えると、いくちゃんはその中間なんだけど、中途半端にならずにいくちゃんな感じのポリンという役柄を演じているのがすごい。

  6. おんぷちゃんヘアーですよー

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