乃木坂46デイリーコラム第45回 金曜楽曲特集 #09「君の名は希望」
乃木坂46の5thシングル「君の名は希望」は、純粋で前向きな力に満ちた内容と、それまでにない独創的なMVが印象的な1曲である。
歌詞は自分を「僕」と称する主人公が、「君」に寄せる純粋な想いを淡々と語っている。「透明人間と呼ばれていた自分に君は気づいてくれた。孤独だった自分が愛することの素晴らしさを知った」という詩のような内容には思わず感動を覚える。「君」の存在によって一気に世界が開け、前に進む力を得た「僕」の生き生きとした表情が目に浮かぶ。また、「僕」と「君」の関係にとどまらず、「生きる意味」「真実」など哲学的な内容にも触れることで、内容に深みが加わっている。
MVは映画「リンダ リンダ リンダ」などを手がけた山下敦弘氏が監督しているが、これにはロングバージョンとショートバージョンがあり、山下監督の映画の主演オーディションという設定で撮影されている。名札を胸に付けた16人のメンバーが監督の前で芝居をしてアピールするという流れだが、アドリブの芝居を要求されるシーンもあり、現場の緊迫感が伝わってくる。ロングバージョンでは開始から14分経過してから曲がスタートするが、その間も歩きながら歌うメンバーを追うカメラワークに工夫が見られる。そして最後はメンバーの生田絵梨花がピアノの後奏を奏でるが、曲が終わるとすぐにオーディションの続きが始まり、ふと現実に戻るような感覚を呼び起こす。映画の主演オーディションをMVにするというのは非常に斬新な発想であり、それをこの曲に合わせたという所も素晴らしい。
MVには「君の名は希望-DANCE&LIP ver.-」もあり、これは丸山健志氏が監督している。紫色の衣装を身にまとったメンバーが鏡の前で歌うところから始まり、最初は体を揺らすなどの小さな動きだが、曲に呼応するかのように少しずつ大きな動きへと変わっていく。そして最後はオーケストラの前でダイナミックで力強いダンスを見せ、壮大なスケールで締めくくっている。背景も最初は暗めで幻想的な雰囲気だが、それが徐々に明るさを増していく所にも注目したい。
曲は変ホ長調で始まり、後半で半音上げたホ長調に転調しそのまま終結する。展開部で変化を見せた直後に転調する流れは高揚感を生み出し、大変鮮やかである。伴奏は最初はピアノがメインだが、そこにドラムやギターが加わっていく。後半から現れるヴァイオリンの音色は曲調にマッチしており、高貴な雰囲気を作り出している。また、比較的ゆっくりとしたテンポ設定にすることでこの曲はさらに味わい深いものになっている。
前作「制服のマネキン」からテンポ、曲調を一変させ、MVにも変化を見せたこの曲は、穏やかな曲調でありながら野心的とも言える作品である。是非映像と共にじっくりと聞き入って頂きたい。
https://www.youtube.com/watch?v=rfPVutviayU
https://www.youtube.com/watch?v=JbAgeuQQQ1c
*オーディションVer.の完全版は「君の名は希望」のDVDに収録。DANCE&LIP ver.は現在配信のみ。
個人的に好きな曲ではないし名曲とも思えない
表題曲カップリング含めてもっといいのがあると思う
大好きな曲!(^o^)/
けどこの頃の空気感も含めて…なのかもしれない。
DANCE&LIP ver.はMV集に入れてくれるかなあ。
このDance & Lip verのMVを超えるMVは未だにないですね
途中の生駒ちゃんが振り返り、まいやんが微笑むシーンが、センター交代を示唆していたように思えますね。
また、某雑誌のインタビューで、曲のイメージに西野があったと答えていましたが、こればかりは今になって言ってるとしか思えませんが。
この曲大好きです。いい曲だと思います。
名曲って始めから生まれてくるものではなくて、
歌い手や聞き手の思い入れの強さで長く存在し続けるものをそう呼ぶのだと思います。
そう考えれば、この曲は間違いなく名曲ですよね。
この曲を最初に聴いた時の印象。これはすごく良い曲だけど、正直そんなに売れないだろうなと。事実、減りはしなかったけど、売り上げの右肩上がり角度は明らかに鈍化して、一瞬、乃木坂は伸び悩み期に入ったか?!と感じたのは、今から思えば、懐かしい記憶です。
書道パフォーマンス、ライブでのストリングスやオーケストラとの共演、会場の参加者全員でのサビのアカペラ合唱、そして神宮球場の「希望花火」と、この曲にまつわる思い出とリンクして、個人的には、いつも新しい驚きと感動を与えてくれる名曲のひとつです。
面白いことに、他の楽曲は次のシングルが出ると全然売れなくなるのに、未だに売れ続けている楽曲
やはり、名曲といえよう