乃木坂46デイリーコラム第60回・金曜楽曲特集「13日の金曜日」

乃木坂46デイリーコラム 第60回・金曜楽曲特集 #12「13日の金曜日」

「13日の金曜日」は乃木坂46の5thシングル「君の名は希望」のカップリング曲である。1期生の斉藤優里が初センターを務めている。

歌詞は、”13日の金曜日”という不吉なイメージの日でも私達には関係ない、映画や遊園地に出かけてデートを楽しもうというシンプルな内容である。「恋とホラーはよく似てる スリルがいっぱい」という言葉からは、落ちついた恋愛よりも、ワクワク、ハラハラするスリルのある恋愛をしたいというメッセージが伝わってくる。「どんな言い伝えも私には関係ない」という言葉には若さあふれる挑戦的なイメージを持つが、いざ聴いてみると周りを気にせず無邪気に恋愛を楽しみたいという内容だ。タイトルと内容のギャップがこの曲の明るさをさらに強調している。

MVの舞台は家族連れやカップルなどが集う横浜ベイサイドマリーナの広場である。センターの斉藤優里が1番初めに踊り出し、それに続きメンバーが1人、2人と踊りだす。広場の色々な場所にメンバーが隠れていて、次々にダンスに加わって行くが、テラス席に座っているメンバーからゴミ箱に隠れているメンバーまで様々だ。このようなスタイルの踊りは「Flash Mob(フラッシュモブ)」と呼ばれ、事前に打ち合わせた人々が公共の場に集まって突然踊り出し、終わるとすぐに退散するというもので、日本でも度々話題となっている。かつてマイケルジャクソンの「Beat It」を、お台場に集結したダンサーが突然踊り出すというサプライズもあったという。
このMVでは、最初にモノクロ映像が用いられ、曲のスタートに合わせてフルカラーの映像に切り変わっており、この曲の持つ明るさをさらに際立たせている。また、メンバーの着ている服は全て私服であるという。

楽曲は終始ヘ長調で進む。前奏にはヴァイオリンの軽快なメロディーに加えて鐘の音が効果的に用いられている。この前奏のメロディーはテレビ東京系「乃木坂って、どこ?」の番組の中で度々用いられている。付点のリズムを多用したこの前奏はまさに踊りだしたくなる名旋律と言えるだろう。曲中でテンポを刻むドラム、またサビ前に入るピアノのグリッサンド等でジャズ風のニュアンスも生み出しており、非常に面白い。

インパクトのあるタイトル、シンプルな歌詞と軽快なメロディーで楽しさにあふれたこの曲は、タイトルからは想像できない底抜けの明るさを持っている。乃木坂46の若々しいエネルギーを感じたい時に聴きたい1曲である。

*楽曲、MVは「君の名は希望」Type-Bに収録。MVは12月発売の「ALL MV COLLECTION〜あの時の彼女たち〜」にも収録(通常盤除く)。

筆者プロフィール

ななみん教授助手歴773年
医師とチェリストによる異色のコンビが、乃木坂46メンバーや彼女たちの物語を研究・分析。全国の乃木坂46ファンの皆様との情報の発受信はもとより、Nogizaka Journalを訪れる全ての皆様に、乃木坂46についてより深く知っていただくお手伝いが出来ればと思います。

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