第８回乃木坂特捜部

　始まりました「乃木坂特捜部」！
　皆さんお久しぶりです。今回は、3月13日発売の乃木坂46の5thシングル「君の名は希望」の全タイプ共通楽曲である「シャキイズム」のPVについて調査してみました。

　「シャキイズム」は、撮影が2日間に渡って極寒の中で行われ、1stシングルの個人PVで伊藤万理華の作品「ナイフ」を撮影した場所と同じ、三浦海岸にある廃校で撮影された。PVの内容はストーリー仕立てになっており、細部まで作りこまれた背景には裏設定も数多く存在する。そんな「シャキイズム」の注目すべきポイントについて、いくつか紹介しよう。

　
捜査ＦＩＬＥ１＜ミット打ちを見守る３人＞

　黒板消しを持った先生とミット打ちをしている、生駒里奈のシーンをよく見ると、ドア越しにそっと覗いている誰かがいることが分かる。覗いているのは、高山一実、伊藤万理華、深川麻衣であることが、このPVに関わった柳沢翔さんのTwitterで判明。風紀委員会へ「道場に来い!!」という決闘状を送ったのも同じ三人という裏設定があるそうだ。

　
捜査ＦＩＬＥ２＜生駒里奈の裏設定＞

　生駒にはクラスメイトに愛されているという設定があったらしいが、時間や内容の関係からカットされたようだ。

　
捜査ＦＩＬＥ３＜男女の判別＞

　どうやって男役と女役を分けたか？ と、疑問に思った方もいると思うが、これは監督がメンバーの写真を見て、雰囲気で男か女かを決めたようだ。一人一人設定も違っており、乃木坂46でキャプテンを務める桜井玲香は、物語の設定でも「野球部のキャプテン」の役だった。

　
捜査ＦＩＬＥ４＜マスクの男＞

　PV終盤で生駒に背負い投げをされる大男は、風紀委員会の「番犬」だそうだ。規律と暴力の象徴。メンバーにこの設定を説明したら、ポカンという表情をされた、というエピソードもあったようだ。

　
捜査ＦＩＬＥ５＜粋な演出＞

　男子と女子を隔てる網沿いで、松村沙友理が白石麻衣の手にペンでハートを書いているシーン。ここに、実はある秘密が隠されている。あのペンはただのペンではなく、女性が化粧をする時に使う「アイライナー」だそうだ。まさに女子の所持品でもっとも象徴的な物であると言っていいであろう化粧品を、ペンとして使うという粋な演出がなされている。

　
捜査ＦＩＬＥ６＜即席リング＞

　生田絵梨花と生駒がリングで決闘をしているシーン。そのリングを作ったのは深川、伊藤万、高山の3人に井上小百合、伊藤寧々を加えたメンバーということも分かっている。どうやら5人でDIY(＊1)をして、即席のリングを作ったようだ。
　このPVで見られる赤いレーザーの様な物は、ストーリーの中では鏡に反射する設定で仕切りの役割を果たしている。このリングも箒やモップで骨組を作り、鏡でレーザーを反射させたものだ。

　
捜査ＦＩＬＥ７＜謎のポーズ＞

　4分33秒の、全員が中央に集結し最後の決めポーズを正面から撮っているシーン。この部分のみでの印象は、それぞれが手で何かを作り、腕を絡ませたりと、何をしているのか解らない。なぜ監督は最後の決めポーズをこんなポーズにしたのか？ その答えが、エンディングで明らかになる。
　後の上空からのカットを見ると、メンバーのポーズがつながってきれいなハート型になっているのが分かる。このポーズは上空から撮ってこそ意味があるポーズのようだ。では何故最後のポーズがハート型なのか？ という問題は後日他の機会で。

　
(＊１)……「ディーアイワイ」Do It Yourself（自分でやるという意味。日曜大工などの事）の略。

※記事中の誤字を訂正しました。