Nogizaka Journal

乃木坂46を中心としたエンタメニュースサイト

3人のメンバーが乃木坂46を卒業して

(左から)矢田里沙子、伊藤寧々、米徳京花米徳京花のブログ「最後のごあいさつ 米徳京花」より。©乃木坂46LLC

 乃木坂46の2期生、矢田里沙子と米徳京花、そして1期生の伊藤寧々がグループを卒業して早くも1週間が経とうとしている。3人を推してきたファンが様々な想いを抱える中で、なぜこのタイミングでこんな記事を書くのかと問われれば、その答えはふたつある。ひとつは、3人の軌跡は100%我々の「記憶」に残るであろうからこそ、ひとつでも多くの場で「記録」を残したいと強く思うからだ。


山崎怜奈による矢田里沙子の似顔絵
山崎怜奈のブログ「山崎怜奈(。^_^。)46」より。©乃木坂46LLC

 矢田里沙子は大人びた雰囲気の中に、言葉では説明しにくい独特の雰囲気を醸し出していた。その雰囲気を言い表すのに「セクシー」という言葉は少々安っぽい。むしろ「艶やか」だとか「奥ゆかしい」という言葉がしっくりくる。いわゆる「和風美人」的な魅力の源泉は、ルックスやプロポーションというよりも、矢田の性格や立ち振る舞いにあったのではないだろうか。そういった意味で、また大人しい面も含めて「乃木坂46」らしいメンバーであったと言えるだろう。

 矢田を見ていて楽しみにしていたのは、高校の先輩でもある「真夏さん」との関係だ。いまやグループ最強のイジられキャラの座をほしいままにしている秋元真夏の愛称「真夏さん」。誰もが親しみを込めて呼ぶこの愛称も、2期生が「乃木坂って、どこ?」に初登場した際の矢田の「真夏さん」発言に端を発することは記憶に深く刻まれている。矢田には勇気を出して真夏さんに食らいつき、「乃木坂って、どこ?」や「NOGIBINGO!」シリーズで「奇跡」を起こし、我々を笑わせて欲しかった。

 そして、組閣に揺らぎ右往左往するファンに対して、先輩への確かなリスペクトとグループへの愛が溢れたブログで安心感を与えてくれたことは決して忘れることはできない。自分の想い、ファンの想い、不安を受け止め、真摯に文章を綴るのは誰にでもできる訳ではないだろう。(参照#20 矢田里沙子 花粉が飛んできた」)

山崎怜奈による米徳京花の似顔絵
山崎怜奈のブログ「山崎怜奈(。^_^。)46」より。©乃木坂46LLC

 米徳京花は、時に乃木坂らしさの権化のようだとまで高く評価されるルックスも魅力だが、何より圧巻だったのは「度胸」だろう。「NOGIBINGO!2」で見せた橋本奈々未との思い切ったやり取りに、逆に不安になってしまったのを今でも鮮明に覚えている。台本があろうとなかろうと、「怖いものは怖い」。鈴木絢音や北野日奈子が惨敗を喫していた中で、見事な活躍を見せた。

 さらに米徳がすごいのは、初めて踏んだ「16人のプリンシパル」troisの舞台で、少ないチャンスをモノにしてルイーダ役を射止めたということだ。立候補するということは、それなりの準備をしていたということで、重要な役であったルイーダに挑戦する気概と大胆不敵な戦略には驚かされた。昨今、舞台やライブのステージで目覚しい活躍を見せるメンバーの根幹にあるのが、何事にもひるまない「度胸」であるとするならば、米徳はその片鱗を確かに覗かせていた。

yonetoku-blog141019-10
米徳京花のブログ「最後のごあいさつ 米徳京花」より。©乃木坂46LLC

nene-blog141021-05
伊藤寧々のブログ「ねねころぐ(´・_・`)*476」より。©乃木坂46LLC

 伊藤寧々は物事を冷静に見極める性格ゆえに少し控えめに映るところはあったかもしれないが、代名詞でもある「ネネコロンダート」には、他のアイドルが特技としてアクロバティックな技を披露するのを見せた時に、「乃木坂にだってすごい娘がいるんだ!」と我々の心を熱く掻き立てる何かがあった。グループで一番小さい148cmの体が飛び跳ねる姿には大きな夢が詰まっていた。

 伊藤寧々の卒業は、我々にとってあまりに大きすぎるインパクトを与えた。それは、学業による休業もなく、「君の名は希望」という乃木坂46の代表曲の選抜メンバーに選ばれ、映画で主演を務めたこともあったからというだけの理由ではない。シンプルに言えば、推しであるかどうかに関わらず、たくさんの人が伊藤寧々というアイドルのことが好きであったからだ。

 伊藤寧々の「卒業式」にもなった「アンダーライブ セカンド・シーズン」では、「奇跡」とも言うべき名場面が数多く生まれた。しかし、この言い方は適切ではないだろう。伊藤寧々が乃木坂46として歩んできた時間とその中身を考えれば、それはむしろ「奇跡」などではなく、「当たり前」の光景だったのではないだろうか。もちろん、メンバー、伊藤寧々卒業企画実行委員会をはじめとしたファン、スタッフという大人数をあれだけ動かせるのは簡単なことではない。その簡単ではないことを「当たり前」だと感じさせてしまう程に伊藤寧々はたくさんの人に愛されていたのだ。

 六本木ブルーシアターのキャパシティ、900という数が多いのか少ないのかはわからない。しかし、会場が自分の好きな色一色に染まる光景を目にすることのできるアイドルはそう多くはないだろう。伊藤寧々はその光景を目に焼き付けて乃木坂46から新たな夢に向けて旅立っていったに違いない。

 なぜこのタイミングでこんな記事を書くのか。もうひとつの理由は、3人のメンバーが乃木坂46を卒業して、我々の心に空いたちょっとしたスペースが、空白ではないということを確かに感じたからだ。

nene-blog141021-13
伊藤寧々のブログ「ねねころぐ(´・_・`)*476」より。©乃木坂46LLC

yonetoku-blog141019-12
米徳京花のブログ「最後のごあいさつ 米徳京花」より。©乃木坂46LLC

筆者プロフィール

助六
音楽が大好きでバンドを組んだりしています。乃木坂は楽曲も大好きです。今のところ「他の星から」が一番です。ファン歴はそこまで長くないですが、皆さんと一緒に楽しめる記事を書けたらと思っています。

COMMENT

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. この3人の卒業は寂しいし、惜しい。
    筆者様と同感で私も乃木坂らしさを持ったメンバーだと思います。
    ひたむきに頑張っている姿勢が伝わってきた。
    せめて、乃木どこで3人の卒業企画やって欲しかった。

  2. この時期に3人ものメンバーが辞めてしまうは非常に惜しい
    とりわけ寧々ちゃんの卒業には、寂しさというか切なさを感じており、胸にぽっかり穴が開いた気分が未だに抜けずにいます
    乃木坂の「良心」と言ってもいい彼女が「卒業する」という選択肢を選んだ理由が真に前向きな理由であれば、それは祝福すべきことだとは思いますが、まだ高校1年生だった彼女が岐阜から一人上京して約3年、この3年間に満足のいく活動が出来たのかと考えると正直まとまりません
    今後も同じように卒業するメンバーが出て来て、それが自分の推しメンである可能性を現実的に突き付けられた気がしてなりません

コメントはこちら

*

Return Top