Nogizaka Journal

乃木坂46を中心としたエンタメニュースサイト

乃木坂散歩道・第81回「書評『半沢直樹』」

 最近、乃木坂46公式ブログを読んでいると、なんだか元気のないメンバーがいるような気がしてなりません。勿論、ブログだけで判断できるわけないことですけどね。


 12月2日に今年の流行語大賞が発表され、TBSドラマ「半沢直樹」から生まれた名ゼリフ「倍返し」が大賞の一つに選ばれました。が、僕は完全に流行に乗り遅れていて、ドラマを見ることはありませんでした。遅ればせながら、原作の『半沢直樹』シリーズを読ませていただきました。池井戸潤・著「オレたちバブル入行組」(文春文庫)、「オレたち花のバブル組」(〃)、「ロスジェネの逆襲」(ダイヤモンド社)の3作です。

 金融業というのは僕にとってはちょっと縁遠い世界なのですが、小説自体は勧善懲悪のわかり易いエンターテイメントです。作中にもやはり「倍返し」という台詞は出てくるのですが、テレビで紹介されていたドラマ版から受ける印象ほど強調されているわけでもなく、第1作目の「オレたちバブル入行組」においてはたった一度しか出てきませんでした。それもドラマから連想されるような使い方ではありません。むしろ、それ以外に、心に響く言葉が沢山あるんです。

シリーズの中から一つ紹介します。

「仕事は客のためにするもんだ。ひいては世の中のためにする。その大原則を忘れた時、人は自分のためだけに仕事をするようになる。自分のためにした仕事は内向きで、卑屈で、身勝手な都合で醜く歪んでゆく。そういう連中が増えれば、当然組織も腐ってゆく。組織が腐れば、世の中も腐る。わかるか?」
(「ロスジェネの逆襲」p.367より引用、半沢の台詞)

ロスジェネの逆襲
ロスジェネの逆襲

posted with amazlet at 13.12.04
池井戸 潤
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 105

 『仕事は顧客のために』、当たり前の事ではあるのですが、自分自身を振り返ってみて、出来ている自信はありません。当たり前の事でいて、当たり前の事すぎていて、意外と忘れやすい事です。そして、仕事においてだけ当てはまるものではないと僕は考えます、なんにでも同じことは言えるのではないかと。

 「ブログに何を書いたらいいのだろう?」、最近そんなことが書かれている乃木坂メンバーのブログがありました。この『想い』というのは、ブログの事だけではなく、いろんなことに対する『迷い』の様に僕は感じました。そんな時には半沢直樹の言葉に耳を傾けて欲しい。ブログは誰のために書いているのか? ブログは何のために書いているのか? アイドルとは誰のための仕事か?

 『初心忘るべからず』、使い古されて、馬鹿にしてしまう言葉ですが、『初心』に迷いを解決するヒントが隠されていると思います。いつまでも『初心』でいられることは、一つの才能かもしれません。

 
 選抜に入るのと入らないのとでは活動の幅が大きく違う乃木坂のシステム。なかなか選抜に入れないと、迷いが出ても仕方が無いですよね。でも、迷ったとしても、目指す方向を間違えてはいけない。『選抜に入るために』が第一義の行動は、半沢直樹の言葉を借りれば「歪んで」いるのです。『選抜』は結果でいいのです。
 明と暗が大きく分かれてしまうシステムで、スポットライトに当たっているメンバーを見てしまうと、自分を見失ってしまうかもしれません。本当に可哀想だなと思うのですが、メンバーは立ち止まるだけの余裕はありません。乃木坂は今もなお、ものすごいスピードで登り続けています。立ち止まればあっという間に置いていかれます。迷っていても、登り続けなければいけません。

 そんな時だからこそ、今はただ、耳を澄ませばいい。もうすぐ聞こえてくると思います。ちゃんと耳を傾ければ、答えに導いてくれる声が。まずは12月8日の第1レーン。

 もしあなたが、必要としているなら、僕達はずっと傍にいる。

オレたちバブル入行組 (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋
売り上げランキング: 141

筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENT

  • Comments ( 4 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 凄い遠回しな言い方(笑)

    でも半沢の言葉には関心

  2. 12/5お誕生日、おめでとう!!

  3. 共感!がんばってほしい
    12/5 誕生日おめでとう!!
    飛躍の一年になりますように

  4. ヤバい、グッときた

コメントはこちら

*

Return Top