乃木坂46の悲願であった「NHK紅白歌合戦」で披露する楽曲が、「君の名は希望」に決まりました。この楽曲は2013年3月13日に発売された5thシングルの表題曲になります。現在まで13枚のシングルを発売してきた中で、何故、3年近く前に発売した「君の名は希望」が選ばれたのか? それは多くの『支持』があるからだろうと思います。多くの支持が集まる、その理由をこの記事では考えていきたいと思います。
一口に支持と言っても、この楽曲の魅力は多岐にわたります。ライブでの披露一つとっても、ピアノバージョン、オーケストラバージョン、アカペラ、会場全体で合唱などなど。語り尽くすのは難しいので、テーマを一つに絞ります。
今回は『歌詞の解釈』をテーマに「君の名は希望」の魅力に迫りたいと思います。解釈は自由なものであり、正解とか間違いはありません。皆さんの感性に合う解釈を『取捨選択』していただければと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=augiVRjpWcI
『君の名は希望-DANCE&LIP ver.-』Short Ver.
(乃木坂 46 OFFICIAL YouTube CHANNELより)
「君の名は希望」の登場人物は二人。『君』と『僕(自分)』です。
まずは『君』がどんな風に描写されているのか? 『君』に関する歌詞を拾い上げてみます。直接的に表現されている箇所は2か所です。『君』の名前が“希望”である事。そして、その希望は“明日の空”である事。
『君』=希望=明日の空 です。明日の空=未来と解釈します。
次に『僕』の描写を拾い上げます。「君の名は希望」という楽曲は、基本的に『僕』の描写に多くが費やされます。『透明人間』、『影が無い』、『孤独に慣れている』、『心が空っぽ』、『悲しみの雨に打たれている』。随分マイナスの言葉が多いです。
そんな二人はどのように関係してくるのか? 端的に言うと【人生のターニングポイント】でしょうか。
「未来はいつだって 新たなときめきと出会いの場」
『僕』が『君』に出会って、見えている世界が変わっていきます。
『君がこっちを見て待っていた』
『僕の存在に気付いてくれた』
『光が射して僕に影が出来た』
『僕が拒否していた世界は美しい』
『こんなに誰かを恋しくなるなんて』
『孤独より居心地がいい』
『君』と出会うことで、“希望”を得て、新たな世界が見えてくる、それが「君の名は希望」の世界観です。
「君の名は希望」の主人公、『僕』はどんな存在なんでしょう?
『僕』と『君』の関係性はあまりに対極です。『君』の名が“希望”=明日の空=未来とするならば、『僕』はその対極、過去であり“絶望”でしょう。“絶望”はあまりに極端な言い方かもしれません。ただ、「君の名は希望」は教えてくれます。対極が交わる時、希望と絶望が交差する時、新しいストーリーが生まれる。
過去とは現在という一点を介して未来と接していて、過去無くして未来は存在しえない。希望は絶望が存在するからこそ意味を持つ。これが『僕』の存在意義です。
2013年2月25日にこんな記事を書いています、「乃木坂散歩道 第4回『君の名は希望。では、僕の名は?』」。そうです、今回の記事は、過去の記事の焼き直しになります。ただ、当時の気持ちと、今の気持ちはだいぶ違います。
散歩道第4回では、大雑把に言うと、『僕』=乃木坂メンバー、『君』=ファンと見立てて、「僕達ファンがメンバーから“希望”と言ってもらえる存在になりたい」なんて書きました。「君の名は希望」は乃木坂メンバーへの応援歌である、そんな解釈をしました。
今、あらためて「君の名は希望」を解釈する時、僕は全く逆の解釈をしたいと思います。
僕が乃木坂46を初めて意識したのは、深夜にたまたまチャンネルを合わせて目にした「乃木坂って、どこ?」(テレビ東京)でした。この出会いをきっかけに、なんとなく毎日を過ごしてきた僕の生活は一変します。
「やってみよう!」
いつの日からか、挑戦してみる人生が始まりました。
僕にとって乃木坂メンバーは『憧れ』です。同じ様に輝く事は出来なくても、なにかを「やってみよう」、そう思わせてくれるきっかけをくれたのは、いつも乃木坂メンバーでした。新しい世界を見せてくれたのは乃木坂メンバーでした。
なぜ、僕達乃木坂ファンが「君の名は希望」に魅かれるのか? そこには『共感』があるからではないかと思います。『君』=乃木坂メンバー、『僕』=ファンと見立てた時の共感です。その象徴的歌詞が
もし君が振り向かなくても
その微笑みを僕は忘れない
どんな時も君がいることを
信じて まっすぐ歩いて行こう
僕達は乃木坂46というアイドルを応援しています。でも、アイドルは身近な存在では無くて、自分の『日常』には存在していません。そんな『日常』=『自分の人生』を僕達は生きて行かなければいけません。時に辛い事もあり、時に理不尽な事もあり、中々うまくいかない人生です。そんな時に、そんな時でも、そんな時だからこそ、『君』の微笑みを忘れず、『君』がいることを信じて、僕達は生きて行くのです。
今だからこそ思います、「君の名は希望」は、キラキラと輝いている乃木坂46というグループから、僕達への熱いメッセージであると。
あれから3年近くが経った今、こんな解釈をしてみようと思います。『僕』=過去、『君』=未来。これは既に触れている事ですが、その時間の流れの対象を一つにしたいと思います。例えば『僕』=過去の自分、『君』=未来の自分。例えば『僕』=過去の乃木坂46、『君』=未来の乃木坂46です。
『僕』が『君』を初めて意識したのは
『過去の自分』が『未来の自分』を意識する時、それは、自分がなりたい姿が明確になった時、目標や夢などが見つかった時。
未来の自分=夢を持った自分には、新たなときめきと出会いの場が待っている。
もし君が振り向かなくても
その微笑みを僕は忘れない
どんな時も君がいることを
信じて まっすぐ歩いて行こう
もし夢が叶わなくても、その夢が見せてくれた世界を僕は忘れない。どんな時も、夢を持って、これからの人生を歩いて行こう。
夢、目標を持った時に、世界は変わる。これが新解釈の世界観です。
僕一人ですら、様々な解釈が存在し、その時々で感じ方が違うのが「君の名は希望」です。
多分、聴く人それぞれによって、色んな解釈があります。その解釈は、その人に、その人生に寄り添う解釈です。だから、「君の名は希望」は多くの人の胸にしみます。
乃木坂46の多くのファンに「君の名は希望」が支持されるのは、この楽曲が、それぞれのファンに寄り添うからじゃないか? これが僕の考える、「君の名は希望」が支持される理由です。
紅白の舞台まで、もう間もなくです。『その時』に何を望むか? 僕は、ただただ『輝き』を見せてほしいと願っています。普段通りでいい、いつもの輝きを見せてほしい。いつも通りでも、『37人』が集まった時、その輝きは僕達の“希望”となることを確信しています。
大変面白い解釈で、はっとしました。
個人的には、僕=自分・君=乃木坂メンバー と解釈して、「アイドルなんて。」と思っていた自分が、乃木坂に出会って大いに変わった、そのことにこの歌詞の世界を重ねています。
「24時間心が空っぽでぼくは1人ではいられなくなったんだ」
「こんなに誰かを恋しくなるなんて想像もできなかったこと」
こんなことって、あるんですね。
この曲は好きなんだけど最後の最後で説明になるところがイヤだ。
「君の名は希望」で「希望とは明日の空」なら、「君の名は『明日野 空』ちゃん」なんじゃないのか。
一気に冷めてしまう。
紅白出演の日が迫ってきました。
ずっと応援してきた乃木坂のメンバーたちの晴れ舞台を見た瞬間、きっと目頭が熱くなるんでしょうね。
乃木坂の全楽曲の中で1番好きな歌詞が「君の名は希望」の「もし君が振り向かなくてもその微笑みを僕は忘れない どんな時も君がいることを信じてまっすぐ歩いて行こう」のところです。
きっといつかは乃木坂のメンバーは卒業してしまいます。メンバーとファンとの関係がいつかは終わってしまう人もいるでしょう。自分も乃木坂ファンという形はいつかは終わってしまうかもしれない。
でも乃木坂と出逢ったことで沢山の感動を与えてもらったことは一生忘れないし、恋愛感情でもない家族への愛情でもないこの感情はこれから先きっと出てこないと思っています。
乃木坂のメンバーが頑張ってる姿を見てると自分も頑張らなきゃなって思うし、メンバーを応援するからには人として恥ずかしい行為はしちゃいけないなっていつも思います。
きっとこのような感情をもつきっかけになったのは「君の名は希望」を聴いたときからかもしれません。
紅白でこの曲を全メンバー出演で見れるなんて本当に感慨深いです。
いつも素晴らしい記事をありがとうございます。楽しく拝見しております。
様々な解釈があり、楽しいですね。
私個人的には、僕=乃木坂メンバー(一般的な”僕”の具体的な例)、君=乃木坂46(夢、希望の具体的な例)だと解釈だと解釈しています。
「6月」頃乃木坂オーディションの告知。僕が君を意識する。
「転がってきたボールを…」オーディションを勧められるなどして…。
「透明人間…」悲しみの忘れ方や乃木坂物語で垣間見られる、過去のメンバーの姿。などなど。
そして徐々に、多分「もし君が振り向かなくても」以降には、僕=一般的な”僕”へ、君=一般的な夢や希望へと意味合いを拡げ、「チャレンジした夢が叶わなくても」ということなのではないかと思っています。
文才が無く、上手く伝えられませんが…。
何はともあれ「紅白は37人全員で”君の名は希望”」と知った時、初期の頃から乃木坂を見てきた私は泣き笑いが止まりませんでしたヽ(;▽;)ノ
解釈は自由であるのでしょうが、
「明日の空」を「明日野 空ちゃん」て
あまりのことに呆れ果てました
確かに。
らりんの事考えながら聴いてると、
「その微笑みを僕は忘れない
どんな時も君がいることを信じて
まっすぐ歩いて行こう」
の歌詞で泣けてくる(T_T)
詞全体の意味を深く考えなくても、聴いていて心に刺さってくる言葉がいくつもある、そんな曲です。
そして、この曲には、中学なのか高校なのか分からないが、学校という場が実に合う。
もしかしたら、彼(彼女)はいじめられているのかもしれない。
もしかしたら、彼(彼女)は自分が無意味な存在だと思い悩んでいるのかもしれない。
でも”希望”と呼べるもの(こと)は身近にあったりするんだよ。
些細なことが”希望”になることがあるんだよ。
そう呼びかけているように感じる、『君の名は希望』とはそんな曲だと思っています。
そしてここで一つ思うのです。
もし2年前(2013年)に紅白出場を果たしていたら、もし3年前(2014年)だったら、『希望』を紅白で歌うことは無かったように思う。メンバー全員で出場し歌うことも無かったように思う。
ショートバージョンであったことは少し残念だったけど、この経験をメンバー全員で共有できたことは良かった。
本当に良かった。
副音声席で、設楽さんがさゆりんに「良かったな」と言葉を掛けたのもグッっときた。