乃木坂46の9thシングル「夏のFree&Easy」初回限定盤(タイプA~C)の特典映像として製作された名物企画「個人PV」は、今回も多様性に満ちた作品集となりました。
その中で今回取り上げさせて頂くのが、今作でもセンターポジションを担う西野七瀬さんの個人PV、岡川太郎さんが監督した『ATAMA NO NAKA』です。この作品では、不思議な空気の漂う撮影現場で、普段着ている私服や衣装とは明らかに違う装い、アイテムに囲まれた西野さんが、自分について語っています。
西野七瀬OFFICIAL BLOG 2014年6月25日の記事『しょしかんてつ』より ©乃木坂46LLC
本編をご覧になりたい方は「夏のFree&Easy」タイプAをお買い求めください。
これらの衣装・アイテムは、writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)というファッションブランドのデザイナー・山縣良和(やまがた・よしかず)さん(個人PVではファッションディレクションを担当)、そして、新人デザイナーのNoriko Nakazatoさん(個人PVではスタイリスト担当)お二人のコラボレーションです。
山縣良和さんは1980年に鳥取県に生まれ、2005年にはセントラル・セント・マーチンズ美術大学ファッションデザイン学科ウィメンズウエアコースを首席で卒業。元クリスチャン・ディオールのデザイナーであるジョン・ガリアーノ氏のアシスタントを務めた後帰国し、2007年4月に自身のブランド「writtenafterwards」を立ち上げました。2013年には坂部三樹郎さんと共に「絶命展」をプロデュース。デザイナーとしての活動の他、ファッション表現を学ぶ場として「ここのがっこう」を主宰しています。
中里周子さんは、先日イタリアで行われた世界コンペティション「ITS(International Talent Support)2014」にてジュエリー部門グランプリのスワロフスキー賞を受賞し世界中で注目されています。
中里さんは現在、ラフォーレ原宿・1階の「WALL 原宿」(STAFF BLOG)にて展示を控える(2014年9月6日の「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT東京」からスタート)など、お忙しいのにもかかわらず、中里さんが乃木坂46のファンということもあり、特別にコメントを寄せて頂きましたので紹介させて頂きます。
「今回の個人PVの制作プロセスとしては、西野さんの透明感やピュアさの反面、彼女がもつ深さ、浮遊感や不思議さを表現するために、リトゥンアフターワーズさんの洋服を初めとして自分の作品の中からイメージを組み合わせ作り上げていきました。お花やキラキラしたものなど単純に可愛いだけでなく、お寿司の指輪や変な顔の太陽と雲など少し笑ってしまうようなモチーフを組み込んでいます。
西野さんの印象としては、わたし自信今回初めて、アイドルの方とお仕事をさせて頂いたこともあり、少し実験的な要素もあったために不安な点もあったのですが、西野さんは非常に感受性が豊かな方で、すっとその場の空気を作り上げて、むしろ私たちのスタイリングもどんどんその場で変更しながら次第にエスカレートしていきました。笑 やはり「どいやさん」を産み出しただけあるなと思いました。笑 その意味でも作り手として、非常に作り手冥利に尽きるお仕事でした!
最後にメッセージなのですが、 撮影が深夜にわたったにもかかわらず常に笑顔を絶やさない西野さんの姿に感銘をうけました。本当に今回参加させて頂き幸せに思います! また何かの時にご一緒出来るのを心から楽しみにしてます!」
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Noriko Nakazato
Twitter : @Norikoniko
Tumblr : Nシステム
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この個人PVで実際に西野さんが着用した衣装が、7月23日から伊勢丹新宿店本館2階・センターパーク/TOKYO解放区にてオープンしている山縣良和さんにフィーチャーした期間限定店「written by by 売展」に展示されています。
TOKYO解放区は “東京”のファッションシーンで活躍するクリエーターや注目のニューカマーとコラボし、ファッションの楽しさを発信する唯一無二の場所です。これまでにも「でんぱ組,inc」などの衣装を手がけるブランド「mikio sakabe」やAKB48の派生ユニット「Not yet」などに衣装提供した「Jenny Fax」もここで期間限定店を開催していて、デザイナー自ら空間からディレクションを行い、東京の”面白い”を詰め込んだ場として今最も注目を集めるお店です。
「written by by 売展」は2014年8月12日(火)まで。
デザイナー山縣良和が手がけた「written by by 売展」は、物々交換やフリーマーケットなどの形態を含めたファッションの売買を通して価値の本質、価値の転換について考えなおすことを目的としており、店舗では、過去の時代から現代の売買システムを行き来しながら、日本とパリの土産屋にトリップしたかのような気分になれる商品を展開。山縣さんのニューブランド「written by(リトゥン バイ)」(山縣さんは、「『writtenafterwards』を実験的なもの作りの場、『written by』を市場のことも考えたビジネスの場」と位置づけています。)の一部先行販売を行っています。また、西野さんがPVで着用した衣装のアウターはwrittenafterwardsの作品の一つである「0円紙幣」をプリントした生地になっているのですが、その「0円紙幣」がプリントされたストールなどもここで販売されています。
興味を持たれた方は是非足を運んでみてください。
最後に、これは駆け出しではありますがクリエイターの一人としてご注意・お願いしたいことです。デザイナーへの敬意、そして作品の貴重さを考えて、「作品に触れる」などの行為は絶対にやめて頂きたいと思っております。これらの衣装・アイテムは全て一点物でとても貴重な作品です。マナーを守った上で鑑賞して頂ければ幸いです。作品の撮影はある程度許されているので、問題ありません。
ご質問・ご不明点がある方は私のTwitter( @xmacabrex )で受け付けておりますので、こちらまでよろしくお願い致します。
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