乃木坂46の1期生最年少である齋藤飛鳥のホットな話題のひとつは「ドラム」ではないだろうか。ファンの間で大きな話題となった「乃木團」が、初披露から4ヶ月が経とうとしている今でも、深く我々の脳裏に焼きついている背景には、やはり齋藤のドラムが残した強烈インパクトがあったといえるだろう。
現在のアイドルは多様性に溢れている。およそバンドとは縁が無さそうな可愛い女子たちが楽器を演奏することもあれば、生演奏のバンドをバックにパフォーマンス面で差別化を図ろうとするアイドルもいる。良くも悪くも、そういったアイドルたちとは逆の志向を持つ乃木坂46が「それなりのクオリティー」でバンド演奏をすることができたとしたら、それこそ多様性極まるアイドルの中で一際異彩を放つことも決して夢ではないだろう。
この「乃木團」という企画は、今後どうなるか全くわからないものの、水面下では動きがあるように思う。仮に継続し、軌道に乗せることができたとしたら、ファン向けの嬉しいサプライズという枠を悠々と飛び越えていく可能性はもはや否定できない。たった一回の、一曲だけのライブでそう思わされるだけのものを、彼女達は短期間のうちに作り上げたのだ。
ドラムというのは多くのジャンルの音楽にとって必要不可欠な楽器である。どの楽器もバンド演奏にとっては欠かせないものであるし、リードやサイドといったポジションのどれもが重要なものであることは言うまでもない。しかし、それでもあらゆる楽器の中でドラムの重要度は群を抜いていると言わざるを得ない。例え周りの演奏がダメであったとしても、屋台骨のドラムが上手ければ不思議とそれなりに聞こえてしまうもの。反対に、ドラムが周りの演奏を台無しにしてしまう可能性も大いにある。つまり、乃木團の未来は16歳になったばかりの齋藤の双肩にかかっていると見ることもできてしまうのだ。
16歳の少女にとって、少し荷が重すぎると見れなくもない。しかし、2期生の加入もあり、齋藤は最年少ではなくなった。年少組として可愛がられているだけではいられないだろう。この責任の大きい役割を乗り越えて、齋藤がひと皮もふた皮も成長することが、あるかどうかもわからない「世代交代」のその時ではなく、まさに「今の乃木坂46」の可能性を切り開いていく上で重要なのではないだろうか。
乃木團が対バンした、氣志團の綾小路翔・叶亜樹良両氏が称賛するまでのものを非常に短い時間で仕上げられるというのは、単にドラムのセンスがいいというだけではない。より広い意味で「音楽的な能力」が優れていると見たほうが妥当ではないだろうか。つまり、歌やダンスに大きな伸びしろが隠されている可能性は高い。しかもまだ16歳。齋藤は、心身だけでなく、こういったスキルがどんどん伸びていく成長期に差し掛かっているのではないだろうか。
今後の展開が一切わからない乃木團という観点から齋藤飛鳥というアイドルについて考えてみたのには大きな訳がある。想像してみて欲しい。大規模な会場でのライブの一局面、可憐なアイドルがその細腕で刻んだビートで選抜メンバーのパフォーマンスを煽る姿を。過ごした時間の長いアンダーメンバーとともにグルーヴを生み出す姿を。抜群の安定感で2期生を導く姿を。そして、それに応える数万人のファンの姿を。
「齋藤飛鳥が乃木坂46のステージを支配する日」は乃木坂46のひとつの大きなストーリーとなる可能性を秘めている。全てのきっかけはある種の「企画バンド」であった。大きな物語というのは、案外些細なところからはじまるのかもしれない。
全国ツアーで見たいですね!
齊藤飛鳥は伸びしろがありそうですよね。華もあります。
生駒、生田らと同じようにセンターが似合いそうです。
同じくセンター経験者である西野や白石、また同等の人気がある橋本はセンターより年齢的にもセンターを支える位置が似合いますし、むしろそのほうが輝きを放っていると見ています。
齊藤飛鳥にもセンターを経験してほしいですね。