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乃木坂散歩道 第60回「乃木坂書評」

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 『乃木活』、いつの間にかそんな言葉が生まれていましたが、皆さんにとって『乃木活』とは何ですか? ライブ、握手会は勿論、楽曲を聴いたり、「乃木坂って、どこ?」、「乃木坂って、ここ!」、「ノギビンゴ!」を見たり、ブログを読んだり……。色々ある中で、今日の記事は『読書』という『乃木活』を取り上げたいと思います。

 メンバーが読んだ(読んでいる)本を読みたいというのはファンの心理として極自然な事だと思います。自分も読んでブログのコメント欄に感想を書いたり、握手会で感想を話してみたり、本を読んだ者同士だからこそできる感情の共有が、ファンとしての最大のメリットです。

 最近メンバーのブログで目にすることが多い作家がいます。有川浩(ありかわ ひろ)さんです。「図書館戦争」シリーズ、「植物図鑑」など、複数のメンバーが読んでいるようですね。自分も乃木坂メンバーのブログがきっかけで有川さんの本を読み始めました。(参考:乃木坂散歩道 第43回「ナツイチ」乃木坂散歩道 第47回「暖かいキモチ」

 有川さんの本を読んでいて思う事なのですが、有川さん本人が『芯が強くて勝気で、大人の行動に憧れつつ、少女の心を持つ女性』に思えてしまうんですね。だからこそ書ける小説なんじゃないかと。そして、そういう女性が書く小説だからこそ、今、思春期を過ごす乃木坂のメンバーたちが惹かれているんじゃないかなって思います。

 さて、そんな有川さんの小説の中から一つ選んでこの記事で紹介させていただきます。2011年に中谷美紀さん主演で映画化もされた「阪急電車」です。

 この小説は連作短編に近い書き方をされていて、本当に各駅停車のローカル線がイメージできる形式です。阪急電車は登場人物の接点です。同じ時間、同じ空間を偶然共有した乗客の人生の接点。ほんのわずかな関わりだけれども、人生をほんの少しだけ左右する出来事、言葉、光景が描かれています。この本を読み終わって、思い浮かんだのは、乃木坂46も「阪急電車」なんだろうなってことでした。

 「乃木坂46」という電車が走ってます。始発は「ぐるぐるカーテン」駅、現在は「ガールズルール」駅を出たところです。僕は「おいでシャンプー」駅から乗り込みました。降りる駅は「武道館ライブ」駅の後、と自分では決めています。先日、乃木坂電車から降りるというファンの人を見かけました。今は乗ってくる人のほうが多い乃木坂電車ですが、降りる人もたまにはいるみたいです。

 乗客の皆さんは基本的には『電車』とのふれあいを望んでいるわけですが、中には乗客同士でコミュニケーションをとっておられる人たちもいるようです。同じ推しメン同士で集まって生誕祭を企画する人達、推しメンのものを求めて生写真のトレードをし合う姿がよく見られます。乗客同士で『マナー』を語る姿もありました。

 僕達乃木坂ファンは、ファンでいるうちは乃木坂電車に一緒に乗っていて、ファンをやめる時、電車を降りるわけです。そこには少なからず人生の接点があって、名前も知らない誰かが、名前も知らない誰かにほんの少しだけ影響を受けたりしているのです。運命共同体というのは少し大袈裟ですが、でも、乃木坂ファンは同じ電車に乗っているんです。

 人生の接点を描いている小説、それが「阪急電車」です。もしかしたら、乃木坂メンバーも読んでいるかもしれない小説として紹介しました。秋の夜長の『乃木活』に有川浩さんの小説はいかがですか? 

 乃木坂電車は少しずつ立派になってきましたね、今は、そう小田急ロマンスカー位でしょうか? 数時間ほど前のラジオからそんな風に聞こえてきました(「ロマンティックいか焼き」とともに)。

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筆者プロフィール

Okabe
ワインをこよなく愛するワインヲタクです。日本ソムリエ協会シニアワインエキスパートの資格を持ちます。乃木坂との出会いは「ホップステップからのホイップ」でした。ファン目線での記事を書いていきたいと思います。(ツイッター「Okabe⊿ジャーナル」https://twitter.com/aufhebenwriter

COMMENT

  • Comments ( 2 )
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  1. 感慨深いですね。自分も時期としてはおいでシャンプー駅から乗っています。そろそろ代々木ライブ駅ですね。とても賑やかな駅だと聞いております。

  2. 今回の電車の例え、わかりやすかったです。

    僕も「おいでシャンプー」から乗り込んだ一人です。
    きっと一期生が乗っている限りは乗り続けていると思います。

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